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12月13日:「旅」で出会った石笛たち②

石笛倶楽部」の旅で守山が持ちかえった石笛を紹介します。
第2弾は「貫通孔の石笛」と「いくつも穴があいた石笛」です。

すべて「ヒビ」があって販売できない「石笛倶楽部」新規登録会員へのプレゼント


貫通孔の石笛 
守山が演奏に使う石笛「蓮華」とぬなかわヒスイ工房の縄文NEO石笛




●貫通孔の石笛
貫通孔の石笛はヒスイなどの石材に人工的に穴をあけたものが縄文遺跡から出土しています。青森県の
上尾駁遺跡や熊本県の轟貝塚から美しい石笛が出土しています。

上尾駁遺跡の石笛は楕円形のヒスイに縦長の貫通孔をあけ中央に十字に交差する指穴をあけています。指穴は前後に貫通しているので2つです。
轟貝塚の石笛は形は上尾駁遺跡の石笛と似ていますが指穴は貫通しないで1つだけ。

今年亡くなられた古楽器研究者及川尊雄氏の「阿弗利加から旅してきた日本の楽器たち」には陸前高田市の
堂の前貝塚から出土した天然の貫通孔石笛が紹介されています。姿形は串本の石笛とよく似ています。

昔は「縄文遺跡」「石笛」などと検索すると「貫通していない自然石の出土石笛」がヒットしたのですが、現在では人工的に穴をあけた石笛しか出てきません(残念)。

これらの石笛は吹くのが難しくヒスイなど貴重な石材を使っているので、おそらく「縄文シャーマン」のような特別な身分の者だけが吹くことを許されていたのでしょう。

出土石笛に関する報告書を読んだり、実際にぬなかわヒスイ工房さんレプリカ石笛を吹いた経験から判断すると、
上尾駁遺跡轟貝塚の石笛は雄鹿の求愛の声「ラッティングコール」を吹いたと考えて間違いないでしょうそれ以上のことは憶測の域をでません)。



●ラッティングコール
ラッティングコール」は秋に発情した雄鹿が雌鹿を呼ぶ声です。「オオカミの遠吠え」にも似ています。各地の先住民族の狩人たちは声で「ラッティングコール」や「オオカミの遠吠え」を模倣しますし、狩猟用の鹿笛も作られています。
だからといって「石笛を狩猟に用いた」というのはあまりにあさはかな考え。
貴重なヒスイの石笛は集落から持ち出されることなく、一部の者しか見ることも触れることもできない秘宝だったと考える方がしぜんです。

石笛の音色にはさまざまな動物が呼応します。縄文集落の周辺は深い森林です。夜に石笛を吹くと、すぐそばで「ラッティングコール」が返ってきたことでしょう。この声が「神の声」「死者の声」だったのです。
守山も夜「ラッティングコール」を吹いていて、近くで雄鹿が鳴いたことがあります。守山の周囲100mくらいで野うさぎ?やタヌキ?がガサゴソ動くので叫びたくなるくらい強烈な体験でしたよ()。暗闇の中で小鳥も鳴きます。
みなさんも「縄文を語る」なら、真っ暗な山の中で石笛を吹いてみてください

守山が聴いた「ラッティングコール」はB6からD7前後に高くなる2音です。
石笛で再現してみました。    →「石笛で再現したラッティングコール
(個体差があって若い鹿だと高くなりますし立派な鹿だと低くなります)

貫通孔の石笛を吹ける人(守山は「有段者」と呼んでいる)なら簡単に「ラッティングコール」が再現できます。それくらいの「実力」があれば貫通していない石笛でも「ラッティングコール」ができますよ。


石笛を吹いたことのないみなさんは「私も石笛でラッティングコールをやってみたい」と思われるかもしれませんが、これも「3年くらい一生懸命修行したらひょっとして…」というレベルの高さ。
フィギュアスケートで「3回転+2回転の連続ジャンプ」くらいの難度です。
(とりあえず「声」で練習してみてください。「声」でできないことを石笛ではできません。)


あっ!!忘れてたァ!!
ぬなかわヒスイ工房の「指穴つき石笛」は「ラッティングコールできること」というコンセプトで作った石笛です!!
 あれなら簡単に「ラッティングコール」できますよ!!
草野球で「ホームランを打つ」程度の難易度です(



●「貫通孔のいい石笛」は貴重!!
守山愛用の貫通孔の石笛が写真の「蓮華」。がっつり「ヒビ」がはいっています。
①そもそも吹きやすい石笛は数が少ないです
②貫通孔の石笛は非常に割れやすいです
③「最高の石笛」は底部の指穴を「全開」しても音が出ます

この厳しい「3つの条件」を満たした石笛は20年以上石笛を探している守山でも数個?
あればヒビのはいった「蓮華」を吹きません!!

けれども「条件2つ」を満たした石笛はソコソコみつかります。
吹きにくい」「ヒビがない」「指穴を全開できる」(なかなか大変です)
吹きやすい」「ヒビがある」「指穴を全開できる」(「蓮華」のタイプ)
吹きやすい」「ヒビがない」「指穴を全開できない」(こういうのが多いです)

どれか「条件1つ」なら簡単にみつかりますよ。


誰でも「素晴らしい貫通孔の石笛」を手にできるようにぬなかわヒスイ工房山田修さんと作ったのが「縄文NEO」です。

縄文時代の石笛は吹口が大きく内部が狭くなっています。串本の石笛も同じです。ところが従来の「人工の貫通孔石笛」は穴が塩ビ管のように同じ太さです。「縄文NEO」では底部を狭くすることですべての指穴を全開しても音が出る「完璧」な石笛を実現しました。「自然石」にこだわらない方は是非。



なんだか「前置き」が長くなってしまいました。
」で出会った貫通孔の石笛の個別の紹介は「続きを読む」↓で。








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ジャンル : 学問・文化・芸術

12月12日:「旅」で出会った石笛たち①

石笛倶楽部」の旅で守山が持ちかえった石笛を紹介します。
すべて「ヒビ」があって販売できない「石笛倶楽部」新規登録会員へのプレゼント

「旅」の収穫 
守山が選んだ石笛たち(すべてプレゼント用)



●普通の石笛(穴が貫通していない石笛です)

①穴内部の容積が小さいほど高くなります
②穴が深いほど鳴りやすくなります
③吹口の口径が小さいほど音域が狭くなります

浅くて口径の広い石笛は2オクターブ近い音域が出ますが、音が出ない上級者も多い?
深くて口径の狭い石笛は「誰でも鳴る」けど「半音」しか音程が変わらない場合も…

(今回もそういう「つまらない」石笛は置いてきました)


●基準音程
基準音程」は一番美しい音色になる範囲。ビギナーさんには出せません。チューナーを見ながら「基準音程」が出るように練習するのが一番の上達方法
演奏する場合も「基準音程」を7割。上下の音域はアクセントとして加えると「気持ちのいいサウンド」になります。徹底的に練習してください。


守山ならほとんどすべての石笛で「1オクターブ」以上の音域が出せます。
ビギナーさんの中には「1オクターブを目指します」とか言う人がいますが「一生懸命3年間くらい修行したら、ひょっとして…」の話。
フィギュアスケートで「3回転ジャンプ」するのと同じくらい難しいんですよ。


●操作性
吹きやすさ」は「鳴らしやすさ」。ビギナーさんに優しい石笛です。
操作性」は「自在感」と同義(かえってわからないですネ)。
「音程」や「音量」が自由自在にコントロールできる玄人好みの石笛です。
同じ音程で「かすかな音量」から「鳴り響く音量」まで変えることができ、ダイナミックに高音から低音に変化できます。吹き飽きない遊べる石笛ですよ。


石笛02 

吹きやすさ★★★★★
操作性  :★★★★
音色   
★★★★★
見た目  :★★★★★
基準音程 :B♭6〜B6

総合評価 :★★★★★★
小さくてカワイイ石笛。写真の向きで吹くとエッジが欠けているのでキツイ音色。反対から吹くと柔らかい美しい音色になる。吹きやすい音域は広くないが倍音が強い音色は芯が強く「蒼みがかった独特の音色」で神事にピッタリ。「飛天奏法」ができる吹き飽きない石笛(今回の石笛の中では最上級)。




石笛07 

吹きやすさ★★★★★
操作性  :★★★★
音色   
★★★★★
見た目  :★★★★★
基準音程 :C#7〜D7

総合評価 :★★★★★
小さくてカワイイ石笛。倍音が強烈な「清めの石笛」。第一印象では「キツイ音色」に感じるが(守山が)静かに吹くと「鈴をころがしたような倍音」が心地よい音色になる。吹きやすい音域は広くないが神事にピッタリ。「飛天奏法」ができる吹き飽きない石笛。
女性向き(静かに吹ける上級者に差し上げたいです)。




石笛01 
吹きやすさ★★★★★
操作性  :★★★★★
音色   
★★★★
見た目  :★★★★
基準音程 :E♭7〜E7

総合評価 :★★★★
弱く吹いても大音量。「いかにも石笛」という倍音強烈な迫力満点の神事向き石笛。「払いの石笛」。音は出やすいが静かに吹きにくい。「面白み」に欠けて「守山好み」じゃないので辛口? 総合評価の「★4つ」は最初の2個が素晴らしいから。山伏さんが喜びそう(笑)。



石笛09 
吹きやすさ★★★★
操作性  :★★★★★
音色   
★★★★★
見た目  :★★★★
基準音程 :G6〜G#6

総合評価 :★★★★
裏が「平ら」な割れた石笛。吹口が斜め。適度な大きさで吹きやすく慣れれば相当な音域が使えそう。少し眠たい?男性的な音色の「鎮めの石笛」。音量の幅が狭く「演奏向き」。守山は反対側から吹く「穏やかな音色」が好き。
「ラッティングコール」もできるけど、ちょっと音域が低め。



石笛06 
吹きやすさ★★★★★
操作性  :★★★★★
音色   
★★★★★
見た目  :★★★★
基準音程 :A6〜B♭6

総合評価 :★★★★★
スマホほどのサイズ。スマホと違って石なので重い(笑)。吹口が大きいのでビギナーさんの中には吹きにくく感じる人もいるかもしれないけど、いったん唇の合わせ方を覚えると吹きやすくてコントロールも容易。非常に力強い音色。倍音の混ざり加減が絶妙で力強くもあり、柔らかくもあり、清らかでもある。表現力・包容力に優れた石笛でプロの演奏家が狂喜乱舞するタイプ?「ラッティングコール」も可能です(けっこういい感じ)。



石笛11 
吹きやすさ★★★★
操作性  :★★★★★
音色   
★★★★★
見た目  :★★★★★
基準音程 :A6〜B♭6

総合評価 :★★★★
裏に「龍」と「鳳凰」のような黒い染み。岩海苔じゃないか?と思うけど落ちなかった。まぁこれはこれでアリ(笑)。吹口の深さと口径が「理想的」。吹きやすくてコントロールも容易だが、下唇に丸い部分を当てるので「一点」で当てている感じ。その「安定感のなさ」が長所。唇の変化に石笛の角度を変えることでダイナミックな音程の変化を楽しむことができる。音色は柔らかいがパワーもあり「飛天奏法」も楽しめる。吹いてみれば「いい石笛」。「ラッティングコール」可能。

「龍」と「鳳凰」 
左を向いた「鳳凰(左)」と天に昇る「龍(右)」に見える?




石笛08 
吹きやすさ★★★★★
操作性  :★★★★★
音色   
★★★★
見た目  :★★★★★
基準音程 :C#7〜D7

総合評価 :★★★★★
左側の穴は不要。エッジが荒れていて写真の向きで吹くとジェット機のエンジン音のような「キツイ」音色。反対側から吹くと倍音が心地よく混入する「月光」の音色。吹口が「らくだの背」のように丸いので自在に角度を変えることができる。静かに吹く技術を持っている人には「飛天奏法」も楽しめる「吹き飽きない石笛」。





貫通孔の石笛」と「穴が多い石笛」はまた後日。








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ジャンル : 学問・文化・芸術

12月09日:「石笛倶楽部」の旅、2日目

●「石笛倶楽部」の旅:2日目
今日も冬型の気圧配置(いい天気)。
布団に湯たんぽをいれてもらったおかげでグッスリ。3人とも「食事できました」で起こされる。

民宿を出て最初にむかったのはハッチョウトンボの生息地大谷湿田
とても音響のいい場所なので石笛横笛を吹くことにしている。
去年から演奏動画を撮りたいと思っているんだけど、去年はトレードマークの帽子を忘れて「風景+音楽」の録画になった。今年は帽子も忘れていないゾ!!

「石笛倶楽部」2018.12.09d 
大谷湿田で石笛を吹く水野さん(大自然の中で吹いている感じが最高)



石笛」も縄文のサウンドを追求するなら「自然の中」で吹かなきゃ!!



動画を撮影しようとして…

なんてこった!? 三脚忘れてるやん!!
三脚は笛のデータを計測しているチューナーセットの足元に立てている。昨日の午前中Bb管のデータを取っていて普段は気にしない三脚が邪魔!!「邪魔やなぁ」とけとばしていたけど、あれは「神様」が教えてくれてたんか!?



仕方がないから木の枝とペットボトルで代用。

「石笛倶楽部」2018.12.09a 
これで三脚の代わり?




最初に永井さんの石笛演奏を撮影。

永井さん貫通孔の石笛も気持ちよく吹く実力の持ち主。
(守山はそういう人を心の中で?「有段者」と呼んでいる)
世の中には即興演奏なんかできない人も多いけど、気持ち良さげに即興演奏もできる。
それでも場数(失敗経験)が少ないので録音して聞くと「まだ洗練されていない」印象。
そんなこともあって去年は動画を撮影して後日USBメモリーを届けるサービスもプラス。
自分の「演奏動画」を見るとショックですよ(悲)

今回もまず普通に演奏を録画して…
永井さん、今の演奏に「間」をプラス!!」と注文をつけてみた。

どんな動画になっているか楽しみ楽しみ。



エラソ〜なコトを言っているけど守山の石笛龍パチでの「越天楽」も…
演奏時間が20分になる「越天楽(本式)」を演奏したら寒さのせいで笛の内部に結露
どんどん音が出にくくなるキビシイ環境に…
最後の「一音」の手前で「メモリーがなくなりました」で録画ストップ!?
石笛「海皇」の演奏も「まぁ普通?」。今回は「録画テスト」だなっ!!
嫁さんが夜勤のときに見て落ち込みます




大谷湿田には1時間ちょっと。演奏を終えて串本の海岸へ行く予定だったけど永井さんが「叩いていい音がする石もあるんですよね」。そこで予定を変更して「叩いていい音がする石」探しへGO!!









 

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12月8日:「石笛倶楽部」の旅、初日

毎年恒例。守山が主催する石笛愛好家?の交流会「石笛倶楽部」の旅。
土日コース」が好天にめぐまれて無事終了。
楽しい2日間でした。

今回の参加者は岡山大学を退官された水野さんと神戸市のNPO職員の永井さんのお二人。
水野さん3回目永井さん5回目?(初回から皆勤)。勝手知ったるベテランです。

●12月07日「前夜祭」
お二人とも前日からホテル宿泊。和歌山駅近くの居酒屋さんで「前夜祭」。
嫁さん以外と飲むことのない守山。ギリギリまでB♭管の計測をして和歌山駅へ。
還暦の守山。少しだけ若い永井さん。守山より一回り歳上の水野さん
世代も近い?ので「戦後日本の発展」や「ゆがんだ?社会構造」なんかでワイワイ?
酔っぱらいの言いたい放題
あ、「人間の承認願望」の話題がイチバン盛り上がったデス。


●12月08日「石笛倶楽部」の旅 初日
朝8時に和歌山駅東口ちかくのコンビニに集合。昼食を用意して串本へ。
冬型の気圧配置という予報だったけど串本が近づくにつれて青空が広がる。
風もない静かな海面に朝日が反射して最高の天気。

干潮が午後1時ころ。少し時間があったので珍しい石笛がみつかる双島前の海岸へ。
この海岸は「さらし首層」という泥岩の海岸。
大昔の海底の崩落で転がってきた丸い岩塊泥岩にくっついた海岸です。平らな泥岩層に丸い岩がならんでいる様子が「さらし首」に見えるので縁起でもない名前がついています。

石笛は少ないのですが、まれに緑色岩(古い海底火山の溶岩)の石笛がみつかることも。
(守山の石笛「海皇」が出た海岸です)

「石笛倶楽部」2018.12.08a 
双島前の海岸で石笛を探す2人(最高の天気でした)



この海岸では守山は5〜6個。3人で20個ほどの石笛をみつけましたが、大きすぎたり吹きにくいものばかりで「持ちかえり」はゼロ。

吹けない石笛?  
形がいいのに守山でも音が出なかった「石笛?」と大きすぎる「石笛?」



つづいて「とっておき」の広大な海岸へ。2㎞ほどの海岸に無数の石笛が落ちています。

「石笛倶楽部」2018.12.08c 
みつけた石笛を吹く2人



この海岸は台風21号で大きな波が打ち寄せた様子。海面から10mほどの高さまで草が枯れ、大きな流木が打ち上げられています。海岸の小石も波で動かされ、たくさんの石笛がみつかりました。

守山は60個ほど拾ったのかなぁ(3人で200個ちかく)?
 
吹きにくい石笛はその場に置いて「いい石笛」だけをバケツに入れていきます。
永井さんも「いい石笛が勝手に目にはいる」「石笛が吹いてほしいと言っているようだ」と名人の領域に。

「石笛倶楽部」2018.12.08b 
永井さんの「持ち帰り候補(左)」と守山の「候補(右)」



石笛倶楽部」の旅のルールは「1カ所の海岸で持ちかえれるのは1個か2個」。
石笛はその場で内部をクリーニングして吹きくらべます。

この石笛は吹きにくい」とか「音色がイマイチ」と判断するのは素人の浅はかさ。
穴の内部には貝やサンゴの石灰分が付着していて「空気の流れ」を邪魔しています。「吹くのに圧(息)がいる」と感じた石笛も丁寧にクリーニングすると見違えるように吹きやすくなって美しい音色で鳴り響くのです。
拾った時にそういう「手間」をかけてやらないと「本当にいい石笛」を持ちかえることはできません。
守山の場合、石笛を手にしたら①石質②穴の大きさ③吹口の状態などから「音色」を予想します。予想より①音がかすれたり②吹くのがしんどかったりすると、穴の内部をのぞいて「この付着物が悪さをしてたんか」と言って、棒ヤスリや拾った竹で徹底的に取り除きます。そういうことを何百回とくり返しているので、人が吹いている石笛でも音色を聞いただけで付着物が残っているのがわかります。

この石笛、貫通孔なんですけど、ちょっと吹きにくいんです(永)」という石笛を守山がクリーニングすると、ノイズが消えて澄んだ美しい音色が響きわたるようになります。最終的に貫通孔底部の穴を指穴として全開できるようになると完璧。演奏家の目の色が変わる「奇跡の石笛」に「化ける」のです。
(そういうことを体験できるのが「石笛倶楽部」の旅のいいところ)
「石笛倶楽部」の参加者でもビギナーさんは「見た目が格好いい」とか「たまたま音が出た」とか言って変な石笛を大事そうにかかえています。見るに見かねた守山が「この石笛なんかどうですか?」と言って「かなりいい石笛」を手渡すのですが、最終的に「海岸に置いてきましたぁ」とか言うのです。(置いて帰るなら守山に返せよ!!)
ビギナーさんが海岸で吹いて「だめだぁ」なんて全然当てにならないんですよ〜。



いい石笛」が本当に多くて選別が大変。でも3人の大人が座り込んで、お互いの石笛を評価しあうのは楽しいものです。
この海岸には11時前について16時前までいました。



宿泊はおなじみの民宿山彦
少し時間があったので古座川町内を観光案内






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ジャンル : 学問・文化・芸術

年末の大掃除?

今日は朝から大掃除(単に来客があるだけ)。

春にメールをいただいた大阪府箕面市の男性黒竹の尺八を購入希望で来店。
本当に久々の来客とあって朝から居間を中心に大掃除

守山は笛つくりに「人生をかける」と腹をくくっている。家の掃除の優先順位は限りなく低い(おまけに夫婦で「片付けられない人」)。
居間は積みあげた雑誌(嫁)郵便物(守)2週間分の新聞と広告(夫婦)などで床面積は狭い(たまに来客があると部屋が片付いてありがたいです)。

朝洗濯を干して、トイレ掃除でスタート。トイレのマットを洗濯して拭き掃除
そのまま洗面所を拭いてまわる。
(取っ手の折れたマグカップに歯ブラシを立てているのだが、拭いていて左手薬指を切ってしまった)

そこから居間にある雑誌新聞、嫁さんのプレステ4を台所に移動。
広くなった居間に掃除機をかける。
そのままの流れで廊下階段も掃除。

お客さんが「見たい」という黒竹尺八石笛を用意。
指を切っているので極力水仕事は避けたい。近所のスーパーへ弁当の買い出し。
(ここまでで正午ジャスト)

食後1時間のSiesta(午睡)。
寝なけりゃいいじゃん!!」というのが一般的な意見だけど、
動物写真家の岩合光昭さんも第二次大戦中の英国首相チャーチルだって昼食後に1時間の午睡!!
100%のパフォーマンスを維持するための大切な「儀式」ナノダ!!

以前「午前中からうかがって、ゆっくり笛の話を」という人がいて(困惑)、やんわり「田舎なので食べるところないですよ〜」と言ったら「コンビニでお弁当買って行きます」と言う(迷惑)。結局着いたのはお昼前で、並べた笛を全部片付けて昼食(大迷惑)ということがあって、現在は「営業時間は15時〜17時」としている。
あのときは朝6時に起きて掃除したんじゃなかったっけ…



2時に起き上がってオモテナシの準備。
カーペットがきれいで気持ちがいい。

来店(3時)まで30分ほど時間があいたけど尺八一升瓶を吹いてすごす。
今回のお客様はパソコンの打ち込みで音楽の仕事をされていて和楽器に興味を持たれて琵琶や篠笛を習いはじめたそうです。守山のサイトで石笛黒竹の尺八に興味を持たれて来店の約束。
尺八はまったくの未経験というので一升瓶を修行するようにアドバイスしました。
守山自身ふだんは尺八一升瓶を吹かないので、感覚を取り戻しておかないと…
(ひさしぶりに尺八や一升瓶をゆっくり吹いた)


来客準備 
めずらしく片付いた?居間



今日こられる方は「丁寧なメールの文面」から「守山より年上」「真面目で四角いイメージの人」と思っていました。ところが扉をあけると大柄で茶髪パーマ+ロン毛の「業界関係者風?」の男性(失礼)。しかも守山よりだいぶ若い!!
(一瞬でトモダチになれるタイプの人でした)

尺八のPC音源で作曲されていて「自分で吹いてみたい」とのこと。

一升瓶の修行をアドバイスしたのですが、実際に吹いていただくと「角度が違う!!」。
少し「立て気味」に吹いておられたので音も不安定ですし息の消費も多くなります。
音が出るけどコツをつかんでいない」状況でした。
直接お会いすると、そういう状況が一目瞭然。
(吹奏楽部で言う「アンブシュア」ができていない状態)

コツ(角度)が飲み込めてないので尺八にも苦戦。
でも「無理な吹き方」はされてないのでコツをつかめば上達は早いはずです。


守山の運営している「石笛倶楽部」にも登録ご希望。
登録者には石笛を1つプレゼントするのですが、5つほどの候補の中から選んでいただきました。

篠笛で「越天楽」を習いはじめたという絶妙なタイミング。
話も盛り上がって、あっという間に3時間。


なんか守山が一人でしゃべりまくって、もっと「お客様の声」を聞けばよかったと反省
でもとっても楽しい時間をすごすことができました。



箕面のNさん
これからもよろしくお願いします。
尺八や石笛で困ったことがありましたらお気軽にメールくださ〜い。



お客様が帰ってから「部屋の復元作業」。
雑誌プレステを戻さないと冷蔵庫も開けられない()。
ま、とりあえず居間と洗面所、階段はきれいになったので、あとは風呂をなんとかすれば


大掃除オシマイ!!







テーマ : 日記
ジャンル : 学問・文化・芸術

12月4日:嬉しい悲鳴!!

昨夜22時前。神戸の琉球民謡の演奏家さんから「試し吹き」の依頼が。
その数60本!!!
きゃ〜〜〜〜〜〜っ 嬉しい…
 悲鳴っ!!!

神戸の演奏家さんには本当にお世話になっています。
琉球民謡の教室もされていて守山の笛と「まんがでわかる横笛入門(テキスト)」を使ってくれています。琉球民謡の伴奏笛「」も彼女のアドバイスで完成させました。
今年7月にあった発表会(写真)では守山の笛が山ほど!!


たきのちゃや笛倶楽部発表会 
7月に行われた発表会の様子(ぜんぶ守山の笛)



試し吹き」は「6本までが目安」だけど、10人が希望されれば「60本」もOK。
でもメールを見たのが23時すぎ。


嫁さんが寝る前に寝室の布団の上で在庫のケースを並べて60本の笛を探し出す。
3本足りない!?」で血が凍る

笛リスト」で「調整中」となっている「販売できない笛」が2本。
最後のBb−257はケースをひっくり返して探したけど、最終的に守山の演奏用笛ケースで発見。いい笛だったので「笛リスト」にUPしてから演奏用に抜いていたのだ。

笛に添付している「鑑定書」も60枚!!
(正確には58枚にオススメの笛G#−34を1本追加して59枚)
何度も笛の番号と照合。G#−34のデータを入力して「鑑定書」をプリントアウト。

笛を1本1本包装紙で巻いて発送用の箱に詰め込んで布団にはいったのが3時!!
(何本か箱より長い笛があって気になって眠れない…)
結局明け方すこしウトウトしただけ。


朝になって大きな段ボール箱に詰め替えてなんとか梱包。
車で持って行こうか…」とも考えたけど、寝てねぇからなぁ…

朝イチで発送(当日配達)。
帰って最初に笛を詰めていた箱を片付けていたら…
1本出し忘れて残ってやがる)。
(結局夕方その1本だけ追加で送った)


こんな感じで新しい笛をたくさんチェックしてくれてたくさん買っていただいています。
笛の感想もいただけるので本当に嬉しい!!

ありがたやありがたや…


昼食(冷凍カレーピラフたっぷりキャベツ)のあと少し仮眠して笛の検品
今年はみなさんが待っている琉球民謡の笛を優先的に検品(おかげで60本あった)。
11月後半から守山好みの太いG管G#管A管を在庫にUP。
残っているのは6月〜8月につくったBb管が15本。守山の笛教室で使っている笛だ。






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12月2日:紀ノ川市でメダケ切り

和歌山市につづいて紀ノ川市でも笛になるメダケを切った(2年ぶり)。
放置された柿畑?にメダケが侵入しているのだが、密生した上に風通しが悪くアカゴロモ病という竹を枯らす土壌細菌が猛威をふるっている。
アカゴロモ病になった竹は若い竹はきれいだが2年目3年目と病変が進み表面に「ミソ」を塗ったようにの塊が現れる。

表面にが現れた竹は笛にできない。
表面がきれいな竹にもがはいっているので繊維はスカスカ。段ボールのように柔らかくなってしまう。
千葉県の竹問屋さんが廃業してメダケが入手できなくなった2012年?にあちこち訪ね回って紹介してもらった場所だ。けれどもアカゴロモ病がひどいので去年はメダケを切らなかった。


それが、どうして今年は切ったのか?というと…
スカスカで軽い竹が独特の「柔らかい音色」になって琉球民謡の伴奏笛最高なのだ。
加熱処理すればは死滅するし、竹の形がよく柔らかいので笛も作りやすい。
今年何本もつくって晴らしい笛になった。


昨日夕方まで和歌山市でメダケを切って疲労はピーク。
のろのろと朝食・洗いもの・洗濯をすませて家を出たのが10時すぎ。
紀ノ川市の林道に車を停めたのが11時すぎ。
そんなにたくさん切らないし…」と竹やぶへ。

竹やぶでは枯れたメダケが折り重なって倒れている。七割ほど枯れているだろうか。
台風21号の影響ではなくてアカゴロモ病の被害。
枯死したメダケの周辺に新しい竹が生えてきている。その竹もに汚染されている。
まるで「腐海に沈む村(風の谷のナウシカ)」のよう。

生きるために涙ぐましく生えている若い竹から笛にする竹を切るのだから心が痛む。
3年目の竹はほとんどが枯死寸前。
2年目の竹もアカゴロモ病の菌塊がついているけど、きれいな節もある。
その節を選んでの竹切り。
1本の竹を切って使えるのは1節か2節。

琉球民謡のお得意様には「幻の竹」と言ったけど本当に貴重な素材です。
枯れてしまう代わりに笛になって喜んでもらって…」……です()。

アカゴロモ病菌土壌細菌なので履いていった靴は廃棄処分。
40節ほどの材料を確保しました。


切ったメダケは屋根のある北向きの屋外に放置。3月まで北風に晒します。
春に炭火で「油抜き」。1年間乾燥させて笛になるのは2020年

守山の腕にかけて最高の笛にします。



メダケの寒晒し 
今年守山が収穫したメダケ(127本+40節)







12月1日:メダケ追加収穫

11月25日に和歌山市内のメダケを切りに行った。朝用事があったので出遅れて56本
節間は長くないが反りもない貴重な竹。残った竹を切りに行った。

今日は朝9時に家を出て夕陽が山に隠れるまでがんばって切ったメダケが71本!!
トータル127本過去最高満足)。
これで再来年の笛つくりは安泰

追加収穫したメダケ 
笛になるメダケ71本を収穫



愛車スズキスペーシア!!
ちゃんと竹が積めるノダ!!(そのために車種を選んだ)

スペーシアには積めるのだ 
愛車に詰め込んだ竹・竹・竹…



ふりかえるとミカン山が夕陽に映えるゼ!!
今日も1日いい汗をかいた。

夕陽に映えるミカン山 
ミカンが鈴なり





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11月29日:笛吹神社・葛木御歳神社を訪ねて

27日(火)「降水確率0%」というので朝から上機嫌で竹切りに行く準備。
ところが空が暗いので「洗濯を出しっ放しで大丈夫じゃろか?」と雨雲検索。
朝7時すぎから8時半まで竹やぶの上だけ通り雨が降っているじゃないかっ!?
28日(水)もの予想。
これじゃ当分竹やぶに行けない…

ふと「笛吹神社へ行ってみよう!!」とひらめいた。
今月は完成した笛を在庫に加える作業で笛つくりはお休み。
仕事は山積み。大急ぎで琉球民謡の笛を「笛リスト」にUPしないといけないが、それが終わった木曜日なら時間が取れそう…

というコトで台風21号の被害も気になっていた笛吹神社へGO!!

笛吹神社の紅葉2 
紅葉が見事な笛吹神社

宮司さんの奥さんのお話では「折れた木はあったけど被害はなかった」とのこと。
(ずっと心配していたのでホッとしました)

いつものように拝殿横の古墳で石笛「海皇」と龍パチで「越天楽」を奉納。

笛吹神社で演奏 
古墳の石室へ登る階段に笛を置いて

冬型の気圧配置で寒くなる」という予報に反して風もなくポカポカとした陽気。
最近毎朝神棚にむかって演奏しているので、気持ちよく演奏できました。

ありがたやありがたや…


笛吹神社の紅葉1 
拝殿前も見事な紅葉


時間は正午。
帰って昼食をとってから仕事をする予定だったけど、どこかで昼飯を食べないと
ヤバい。(血糖コントロールしている身はつらいデス)

御所の街中で食事をして「よ〜いドン」で紹介されていた葛木御歳神社に立ち寄ることにしました。





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11月25日:和歌山市でメダケ切り

笛材料のメダケを和歌山市内で切ってきた。
笛になる節間の長いメダケは和歌山市内では1カ所だけ。貴重な竹やぶです。
(地主さんに許可をもらって切っています)

雨の直後は竹の水分が多いので、何日か晴れた後「しい竹切り」。


和歌山市のメダケ林 
和歌山市内のメダケ林(ここに見えているのは1年目の竹ばかり)



笛になるのは2年目の竹。
2年目の竹は乾燥途中に変形することがあるので加工に不向きとされる。
でも和歌山のメダケは肉厚なので2年目でも変形する竹は少ない。3年目の竹になると肉厚で硬くアートナイフの刃先が折れるほど。笛をつくるのが大変!!

どこで見分けるかというと竹のの「くたびれ具合」と竹表面の「汚れ」。
1年目の竹に汚れがなくて先端まで欠けていない(写真)
2年目の竹:竹は黒ずみ、節には白いワックスが付着 は汚れて一部がちぎれている
3年目の竹:竹は真っ黒。も大部分はがれ落ちている


節間が短いと笛にならないので「必須アイテム」を使って、いい竹だけを切っている。

竹切りの必須アイテム 
竹を切るときの必須アイテム



①ノコギリ
はもちろん竹を切るため
剪定ばさみは野バラのツルを切るもの
19ミリ21ミリダブルレンチは竹の太さを測るもの
(竹に接する内側は傷つけないように磨いている)
黄色い棒は100均のハタキ。柄の長さが奇跡的に45センチ。45センチ以上なら笛になる
(ずっとダブルレンチに巻いたヒモで測っていたけど、高い竹は計測できなかった)


和歌山で切っている
メダケはおもに琉球民謡の伴奏笛になる竹。
吹口部分の太さが20ミリを越えると売れないノダ。
(ダブルレンチが大活躍する)

20ミリを越えても節間が45センチあればギリギリBb管になる。
(20ミリ以下だと40センチくらいでもなんとか…)



とにかく2年目の竹を探して長さを測って切っていった。





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ジャンル : 学問・文化・芸術

プロフィール

守山 鷲声

Author:守山 鷲声
1958年秋田市生まれ
ラテン系東北人?
心の中は安ワイン+なまはげ
笛仙人・石笛仙人
かつて「ヤッホーおじさん」
今「さすらいの越天楽吹き」

「ドレミ音階」の横笛作家
フルート調律の笛「奏」完成
吹奏楽部OBの方にオススメ
年内に在庫にあがります
誤差のない笛も続々在庫に!!
出すだけなら3オクターブ目
で「きらきら星」も可能!!
作った横笛1300本越え
今年作った横笛:160本

愛読書「口語訳古事記」
浮世絵(復刻)収集が楽しみ
読み切りで漫画家デビュー
(デビューしただけ)

笛の起源・クマバチ飼育・
縄文遺跡・山彦など研究

苦手なもの
電話・目薬・ラベンダー
電話は夜9時以降なら…

乱視・老眼・白内障
腰痛・腱鞘炎・肋間神経痛…
食卓の上は薬でいっぱい

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