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6月10日:本管磨いちゃいました

7日(金)豪雨の中いきなりやって来たN島さん
伊勢神宮の雅楽講習会で「プラ管卒業」をうながされ、近くの神具屋さんで白竹本管(4万円)を購入。高価な龍笛(本管)は年代を経た煤竹で作った笛。一方の白竹本管は切って乾燥させたメダケで作っている(なんとN島さんは「試し吹き」もしないで買ったという)。

4万円の本管
白竹の本管(4万円)



試しに(遠慮なく)吹かせてもらったが「なにコレ?」というほど響きが悪い。
吹口の塗料が垂れたプラ管のような響きと音色。龍笛演奏の「要(かなめ)」ともいえる責(せめ)の〒(かん)が特に鳴らない‼️

なんじゃぁ⁉️ こりゃぁ⁉️


吹口を見ると、予想通り塗料が盛り上がって垂れていた。エッジ右に小さな気泡のオマケつき!!
(この場所は「〒(かん)」の音に影響のでる領域)

白竹本管の吹口
白竹本管の吹口の塗装



とりあえず守山があずかって磨くことにして、翌日管の内部をのぞいて仰天
無数の塗装ゴミが付着していた。下に溜まっているのはひからびた塗料の塊
この塗料は本漆なのかカシューなのか不明。価格を考えるとカシューっぽい。守山も昔、尺八に漆を塗ったから基本的な作業工程は把握している。本来は湿度の高い「室」に寝かせて放置して、12時間ごとに「ひっくり返す」工程を経て塗装ムラを防ぐ。この龍笛は「ひっくり返す」のを忘れて塗料が溜まってしまい、表面がひからびて縮緬のような細かいシワになっていた。プラスチックの棒でこするとカリカリ音がするのだ!!

白竹本管の内部
白竹本管内の塗装ゴミ




うひゃぁ〜〜っ‼️これは磨き甲斐があるワイ‼️
みなさんも横笛を買うときは「吹口」と「内部」を見た方がいいデスよ〜〜。





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6月7日:嵐の日に…

朝からとんでもない大雨警報も出た!! こんな日は家を出たくないもの。
明日は早朝から京都の雅山さんに修理が終わった笛吹神社の龍笛を取りにうかがう約束。
民族楽器コイズミさんにも寄って昔つくったディジュリドゥ20本をまとめて格安で委託販売。
(かさばって仕方がなかった)
オマケに長女の夏布団を下げていって冬布団を回収。
イロイロ慌ただしくて準備に専念したい。

9時前に朝イチのメールをチェックすると明石のN島さんからメール。
明日笛吹神社に行くのですが、ご一緒しませんか?
や?明日は朝から京都なんだけど…」と思ってメールの送信時間を見ると昨夜0時すぎ。
ひょっとして「今日」か⁉️

そこで9時過ぎに「明日は京都に行くのですが、ひょっとして今日ですか?」と送信。
すぐに返信「実はもう駅前に着いているんです」。

⁉️……「駅前」ってどこ⁉️

大慌てで携帯に電話すると「いま和歌山駅前です」「いまからうかがっていいですか?」。

え⁉️


N島さんは「天才顔」のヒト。守山が61年の人生で出会った何人かの「天才」とよく似た人相の持ち主。守山の笛を愛用。しかも「越天楽」を吹きたいというので龍笛音階のイタドリ笛「龍パチ」を差し上げた一人。去年の11月から神戸の駒林神社で龍笛を習い始め、1月の厄除大祭で龍笛を任されることになって悲鳴をあげていた。彼女の龍笛は吹きにくい武蔵野楽器のプラ管なのだ。
見るにみかねて厄除大祭直前に駒林神社をたずねてプラ管を磨いてあげることにした。ところが彼女「音が出なかったらイケナイと思って保険のつもりで指穴の小さな龍笛だけ持ってきた(「保険」の使い方、絶対違うダロ‼︎)」。龍笛を指導されている禰宜さんは指穴の小さなプラ管を見て「こんなものは龍笛じゃない‼︎」「二度と吹くな‼︎」と激怒‼︎ 仕方がないから守山のプラ管(磨いて塗装した)を貸してあげて、なんとか厄除大祭を乗り切った。
4月にN島さんの自宅近くの住吉神社へうかがって、ようやくプラ管を磨いてあげる(石笛もプレゼント)。その後「6月に伊勢で雅楽講習会に参加する」と聞いて10連休にプラ管磨き研究。8日にブログに記事をUP。20日にレポートを完成。23日天理駅前のたなかやでプラ管を2本購入。30日にたなかやのプラ管を磨いて調律が正しいことを発見。新たにプラ管を追加購入して4日に磨き終わったばかり。調律の正しいたなかやの「アルティメットプラ管」がN島さんの雅楽講習会に間に合えばと思っていたところ。

ここまでするのも彼女が一生懸命龍笛に取り組んでいる「天才顔」のヒトだから…
(守山の仕事もトラブルが見つかった琉球民謡の笛を塗装したばかりで進むに進めない事情もあった)



え〜と…」「谺堂への来店は3日前に予約…「時間は午後3時〜5時に…」…そんな事情の通用する人じゃない‼︎ あわてて居間を掃除して磨いたばかりの「アルティメットプラ管」を並べた。
外は土砂降り。車から降りた彼女、なんと傘をもっていない⁉️

磨いたプラ管を並べて
磨いたプラ管を並べてお出迎え



結局、伊勢の神宮雅楽講習会の龍笛部門は2日〜6日の3泊4日。彼女は昨日帰ってきたばかり。残念ながら「アルティメットプラ管」は間に合わなかったけど、講習会の報告をうかがって「アルティメットプラ管」を吹いてもらいました。



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6月4日:アルティメットプラ管!!

プラ管磨き」研究のため5月29日に磨いたたなかやプラ管(茶)
素晴らしい笛になったんだけど吹口に傷をつけてしまって、磨き直したら普通の笛に()。
ガッカリ…

幻の名器」を再現すべくたなかやさんから先代が厚塗りしたプラ管(茶)を3日に3本。9日に5本追加購入(マジ安い本管が買えるゼ)。
笛つくり25年の全身全霊をかけて磨きあげました。

たなかやのプラ管
たなかやのプラ管(黒)と(茶)


目指す名器とは?
 ①全ての音が吹きやすくて「鳴り」がいい       (これは当然)
 ②低音域のブレスノイズがかすか           (これも簡単)
 ③責(せめ)の音色が安定している           (これも簡単)
 ④最大音量でも音色の「乱れ」がない         (まぁ簡単かな)
 ⑤和(ふくら)の音にブレスで「ツヤ」を乗せられる  (少し難しい)
 ⑥責(せめ)の高音域が美しい竹笛の音色になる  (ここが頑張りどころ)
 ⑦責(せめ)の〒(かん)の響きがいい         (これが難関)
 ⑧最小音量で静かに吹いても美しい音が切れない (これが困難)

こういう笛は7割の息で吹いても響きと音色が美しく、ブレスの抑揚で自在に「ツヤ」を乗せられます。無理やり最大音量で吹いても音色に「乱れ」がなく、何と言っても責(せめ)の音を限界まで静かに吹きながらすり指でスムーズに音を上げ下げできるのです。

限界まで静かに吹いてすり指できる」ということは、管内の空気の流れが非常に安定している証拠。守山が普段(25年も)つくっているドレミ音階の横笛でも半音では音色が不安定になりやすいのです。

極端な息の強弱を加えるブレステクニックは龍笛の演奏に存在しないかもしれませんが、どんなに強く吹いても限界まで静かに吹いても笛が「応えてくれる」というのは、一音の「吹き始め」「吹き終わり」でトラブルがなく、安心して「伸びやかに」龍笛演奏を楽しむことができます。

まさに演奏者にとって「表現力豊かな吹き飽きない笛」です。

8本磨いて5本が「合格」。2本が「まぁ合格」(条件の⑦が大変なんです)。

アルティメットプラ管」と名付けました‼️

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6月3日:天理のたなかやへ

プラ菅レポート」にたなかやさんのプラ菅のデータを追加して
報告と追加のプラ管を買いに天理駅前のたなかやへ行ってきました。

たなかや
天理駅前のたなかや


代表取締役の細田至紀さんからプラ管誕生の経緯などを詳しくうかがい、新たに6本のプラ管を購入。2代目の職人さんが「薄塗り」したプラ管を目の前で磨きました。
細田さんも「音が滑らかになった」とビックリ。

塗装についても2代目さんの塗りが薄すぎてになって抜けているものがあったので、「今の倍の厚さに塗ったらトラブルがなくなる」とアドバイス。細田さんも職人さんに伝えていただけるそうです(喜んでいただけたみたい)。

雅楽や神楽笛を練習する人たちがいい笛で稽古できるようにと微力ながら「おせっかい」を。




細田さんとの約束の時間に間があったので以前から訪ねたかった石上神宮へ。
古代王朝の武器庫で物部氏ゆかりの古社。
境内に立派な鶏がいて笑えた。

石上神宮
石上神宮


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龍笛プラ管を吹きやすくカスタマイズ(たなかや編)

5月8日の記事では東京の武蔵野楽器プラ管をフェルトバフで磨いてカスタマイズしました。
                                 記事のリンク→ 「武蔵野楽器編」

その後奈良県天理市のたなかやでもプラ管を製造販売されていることを知り実験用に2本購入。
吹口と管内部を研磨。「吹きやすさ」の違いを測定しました。
また代表取締役の細田至紀さんからプラ管誕生の経緯、金型や塗装に関する貴重なお話をうかがうこともできました。

たなかやさんの龍笛(プラ菅)2
たなかやのプラ管



プラ管誕生の経緯

いまから50年ほど前の昭和40年代半ばに天理教で「3000人で雅楽を演奏する」イベントが開催されました。当時の関係者は「3000人分の楽器をどうするか」非常に困惑したそうです。そこで細田氏のお父さんたちが東大阪の町工場や東京の職人さんたちと相談してABS樹脂の龍笛(プラ管)が完成したそうです。

イベント後おなじ金型を使ってたなかや武蔵野楽器が製造・販売を行うようになって現在に至っています。

たなかやのプラ管

たなかやでは「プラ管の低音域が低い」という声が寄せられたため、いくつも模型を作って新しい金型を製作。ですからいま作られているプラ管は武蔵野楽器のプラ管とは①重さ②調律③音色が異なっています。写真のように接合部で抜くこともできます。

重量を比較すると武蔵野楽器製が140g。たなかや製では重量が異なり、(赤)が125g(黒)が128g。小さな町工場で溶けたABS樹脂を吹口の手前から流し込んでいるので「同じ量の材料」で作っても「できた本数」が違うそうです。
手にしただけで重さの違いがわかるほどですが、武蔵野楽器のプラ管の方が若干太いように見えました。

調律は「低音域」を合わせているので芝祐靖氏のCDと合わせて吹いても違和感がありません。

研磨後の音色を比較すると武蔵野楽器製は鋭く鳴り響き迫力があるのに対して、たなかや製は竹笛に近いやわらかい音色になっています。強く吹くと音量も出ますが、少し「無理をしている」ような音色になります。
音量の大きい篳篥と合奏する雅楽では武蔵野楽器のプラ管が、巫女舞に合わせる浪速神楽ではたなかやのプラ管の音色が長所となるように感じました。

また、たなかやでは塗装をしている職人さんが4月から代替わりしています。先代は本管を模して分厚く塗っていたのですが、2代目は薄く塗っています。

その話をうかがって、先代のプラ管(赤)、2代目のプラ管(黒)を1本ずつ購入。塗装の違いによる測定値の変化にも注目してみました。

たなかやプラ管

たなかやのプラ管(ロゴマーク付き)



ネットで購入する時は武蔵野楽器の箱が緑色。たなかやが青色です。赤・黒の色もたなかやの方が少しくすんでいます。「手穴の小さな笛も選べます」というのは武蔵野楽器。


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プロフィール

守山 鷲声

Author:守山 鷲声
1958年秋田市生まれ
「石笛仙人」で動画配信中
「さすらいの越天楽吹き」
最近毎朝二日酔い…

笛馬鹿歴25年!!の
「ドレミ音階」の横笛作家
1300本作りました(笑)
いい笛をたくさん作って
悲しみ多きこの世界に
美しい音色を広げたいです
今年は少しスローペース?
めざせ月に2日の固定休!!

愛読書「口語訳古事記」
「梁塵秘抄」もなんとか読破
浮世絵(復刻)収集が楽しみ

笛の起源・クマバチ飼育・
縄文遺跡・山彦など研究

苦手なもの
電話・目薬・ラベンダー

還暦すぎて体はガタガタ
毎月の薬代>酒代なのが涙

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「笛の店 谺堂」から
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