7月8日:こんなにりっぱな竹が…

6月末に「誤差の出ない笛つくりのノウハウ」を完成させたっぽい。
いまは実証実験の段階。

笛になる竹には「誤差の出ない吹口位置」がピンポイントである。1ミリずれると誤差が出る(ホントだよ)。
6月末に計測方法チューナーの使い分けを工夫。笛のクオリティが格段によくなった。

7日からつくりはじめて豪雨で完成しなかった笛(写真)。今日完成。


完成した笛(上出来) 
53センチもある見事な竹から短い笛をつくる




節間が53センチもある千葉の竹。和歌山市の竹では50センチが限界(しかも稀少)。
初めて見たときから「G管にしよう!!」「ひょっとしてF管になるカモ」と期待していた。
それが「吹口の位置」が節から遠く13センチも切ってBb管にしかならない()。

ふつう笛をつくるなら、絶対にこんなところで切らない!!


でも誤差の少ない笛になった(実証実験としては大成功)。
表現力豊かに鳴り響く「守山好み」の笛。



あぁ!! 長い笛がつくりたいっ!!
(もっと長い竹探そ〜)




 

7月6日:西日本豪雨

7月6日から7日にかけて西日本各地を襲った豪雨。
この記事を書いている16日現在で亡くなられた方は200人を越え、まだ行方不明の方も。
亡くなられた方のご冥福と、
突然生活を奪われた被災者のみなさんに心よりお見舞い申し上げます。
守山はボランティアに参加できませんが売り上げの中から義援金を出させていただきます。



6日朝は和歌山も豪雨。
朝までの6時間に300ミリを越える記録的な降水量。ほとんど眠れませんでした。

朝起きると阪和線・高速道路もストップ。
障害者の生活支援施設勤務の嫁さん。緊急時にも仕事を休めないので車で送ることに。

いつも利用する雄の山峠を越える道だと車で15分しかかからない。
念のため1時間早めに家を出たら、案の定雄の山峠通行止め

となりの岩出市から風吹峠を越える道は大渋滞
(あとで知ったケド和歌山から大阪に抜ける道は1本だけだったとか)
峠を越えた阪和線下のアンダーパスが浸水して通行止め。細い迂回路に大型バスが迷い混んで動きが取れず、職場まで2時間もかかってしまった。

帰路もあちこち通行止めになっていて、最終的に動き始めた阪和道で帰宅。
帰宅したのは10時半()。

笛をつくろうとしたけど、結局仕上がらず(そりゃそ〜だ)。

夕方も嫁さんを送迎。
夜のニュースで被害の大きさに息をのむ。
住み慣れた土地が1日で被災地になる豪雨に、あらためて地球温暖化の影響をおもう。

あらためて被災地の復興をお祈り申し上げます。



七夕の豪雨 
翌7日の夕方も豪雨になった






7月5日:竹の「ピッコロ」に挑戦

琉球民謡の笛「」の製作は一旦ストップ(細くて長い竹が少なくなってきた)。
いまは太さが20ミリを越える笛ばかりつくっている(鳴り響いて気持ちがいい)。

今日の竹は太さが20.7ミリ。長さが38.5ミリ。さぁ困った。
長さ的にはギリギリで7孔のB管。でも20ミリを越える太いB管は極端に売れなくなってしまうのだ。

太いC管ならピッコロと同じかぁ…
ちょっと迷ってフルートと同じ調律のC管「に挑戦。

オーケストラのフルートは全音域を一定の息で演奏します。それで3オクターブ目まで誤差が出ない(さすがに高いだけある)。



竹笛で同じクォリティの笛をつくるのは至難の業

①7つの音程でオクターブの誤差をゼロにする
②フルートとおなじ「一定の息で演奏」調律しないといけない

竹笛をつくったことのある人なら「不可能」と思われるのでは? 

守山は最近「オクターブの誤差がない笛」を何本も完成させている。でもほとんどが細い笛か長い笛。太くて短いC管だと難易度もはね上がってしまう。

守山は「竹のピッコロC管」をこれまでに2本完成させたことがある。
でも製作途中で「うわ〜〜っ誤差が出ない!!(これは「奏」になるのでは?)」という感じ。

今回ど〜なるか?(自信は半々・興味津々



初めての「奏」 
完成したC−344(竹のピッコロにちと足らん)



最終的に2オクターブ目がわずかに低くなった(「ソ」で−10セント)。
−10セントといっても厳密な計測上の数値。守山は誤差なく演奏できるけどフルート奏者なら邪魔な誤差


もう少し勉強してから再挑戦。
完璧な笛を提供したい。




テーマ :
ジャンル : 学問・文化・芸術

7月3日:塗装した笛の計測②

今日は障害者支援施設で働く嫁さん当直。朝から明日の昼まで帰ってこない()。
嫁さんがいない夜はDVDをかけながら竹をあぶるのが常。切った竹も用意している。DVDはディスク交換が面倒だけど久しぶりに「ストライク・ウィッチーズ(第一期)」にするかぁ…


朝から昨日のつづき。塗装した笛のチェック。
午前中だけで5本)。
こりゃ1日で12本できるんじゃないか?

でも8本をすぎたころから笛を吹くのが辛くなってきた…

感度のいいチューナーの針を静止させるのは集中力が求められるし、何と言っても「極限状態?」で計測しなければならないデータが2つあるノダ!!

それが「限界カリ」と「限界メリ」!!

限界カリ
限界までカリの状態で無理矢理強く吹いて「どこまで出るか」。
下顎は笛につけたまま唇の先端を少し浮かして、離れたエッジに細くて強い息を正確に当てます。石笛の奏法なので比較的簡単。平均で+70+100を越えると嬉しい。

限界メリ
限界までメリの状態で無理矢理弱く吹いて「どこまで出るか」。
下唇を吹口に押し込んで、エッジにむかって細くて一定な息を正確に当てます。これも石笛の奏法なんだけど難易度は高いです。音を維持するのが難しく、かすかな音色がノイズに埋没するので計測が困難。平均で−180−200が目標。

C管なら「限界カリ」でC#管の音を、「限界メリ」でBb管の音を出そうとするワケ。
そんなもん出るわけがない!!

なんでそんな気のふれた計測をやるのか?」というと…
限界メリ」を出やすくすると高音域がムチャクチャ吹きやすくなるから!!

唇を吹口に押し込んで音を出す(完全に石笛の吹き方)。
出にくかったら吹口の「高音域のエリア」をペーパーでゴシゴシ。
そうすると明らかに「限界メリ」が出やすくなる!!
くぅぅぅ〜っ!! −180セント!!」「あと一息かぁっ!!」で吹口をゴシゴシ…

でもノイズが強くてチューナーが計測してくれない()!!
あ〜〜〜っ!!」「いま出たっ!!」「絶対ー200セント出たっ!!」と思ってもチューナーは「あさっての音程(へんな倍音)」をさしている。
記録を取るまで血眼になって唇をゆがめて限界メリ」で5分以上吹き続けることも…(疲れてくるとほんとにシンドイ)

朝9時から夜7時まで(昼食と昼寝で2時間休憩)。
計測終わりましたがな12本の笛。下唇が腫れて痛いわっ。

最後にやっぱり3オクターブ目の「ド」が出なかったB−147の吹口を手直し。昨日のC#−49と同じ場所を削って出やすくはなったけど、まだ不安定。結局指穴を広げてスカスカ出るようになった(一筋縄ではいかんワイ)。



神前におそなえ? 
2日でトータル22本(御供えみたいでイイ感じ)


夕食後は竹をあぶる予定だったけど、この笛を待っているお客様が何人も。
腹をくくって「音色の比較」。


見本の笛を並べて、同じ音色の笛を差しこんでいく。
瞬時に笛の「ベストの音色」を出さなけらばならない神経を使う作業(途中で県道をバイクが走ってもダメ)。

終わったのが夜10時半


今日はよく笛を吹いた…
(トータル10時間かな?)




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7月2日:塗装した笛の計測①

7月は31日あるのでチョッピリ余裕。

1日は「A#」になっていた在庫の笛の番号を「Bb」に変更する作業。
(谺堂ではキーの表記を「」で統一していて音楽関係者にウケが悪かった)
100本近くある笛のシールを書きなおして「鑑定書」もプリントしなおし。


2日は5月に塗装した22本の笛を在庫にあげるべく「鑑定書」に必要な計測作業。
1本につき最低30分。1日10本平均。
それでも5時間はチューナーを凝視して笛を吹くことになる。
22本なら2日じゃ無理カモ。
(守山が月に20本以上つくらないのは効率が悪くなるから)

2日の昼食は京都で加藤妙子さんからいただいたお漬け物があるので「和定食」。


和定食 
ちりめん山椒とナス、新鮮なキューリに金山寺味噌(ちょっと血圧が心配)

低カロリーなお昼を食べていて、ふと外を見ると薄暗くなっている。
いちおう洗濯ものをいれとくか…」と階段へ。洗面所の窓からはの気配がしない。
階段をあがってベランダに出たら降りはじめていた!!!?
(守山が階段をあがるのと雨が落ちてくるのが同時だった!!)


突然の豪雨 
しばらくすると豪雨(危なかった)


毎日きもちよく洗濯物が乾いてくれないと作業時間を削られてしまう。
今日はギリギリセーフ!!


この日は記入用紙の準備で手間どって予定通り10本で終了。



夕食の準備まですこし時間があったので3オクターブ目のドが出ないC#−49の修理。

7孔の笛で通常は下にあけている「捨穴」を篠笛風に上にあけると、3オクターブ目のドが通常の運指で出ないトラブルがこれまで2件あった。塗装すると出るようになったのでC#−49も大丈夫だと思っていたけど出ない。
吹口の「3オクターブ目のドのトラブル」が発生するエリアを磨いたり削ったり…
再度塗装してみたがやっぱり出ないで今日にいたる。
このまま出ないと売り物にならない。C#−49をつくった1日の苦労が水の泡

またトラブルのエリアを磨く。時々出るようになってきたが出たり出なかったり…
吹口周辺での空気の流れ」に
極限まで意識を集中して吹いていると、出る時と出ない時に「わずかな流れの変化」があることに気がついた。
そこで「流れ」がスムースになる方向に傾斜をつけてやると…

出た!!
  普通に出るようになった!!!

2オクターブ目のドが出やすくなるエリア」の傾斜不足が原因だったよう。
笛つくりの技術を完成させたゼ)」と言ってもまだまだ知らないことが出てくる。
たった1時間ほどの作業だが「新しい技術」や「気づき」がある。だから笛つくりは楽しいのだ。

なによりC#−49が販売できる笛になってくれたのが嬉しい。





プロフィール

守山 鷲声

Author:守山 鷲声
笛仙人・石笛仙人
かつて「ヤッホーおじさん」
今「さすらいの越天楽吹き」

「ドレミ音階」の横笛作家
人気の笛がずっと在庫薄で
週に7日間笛を作っています
年中無休の零細製造業
6日で7本作ると1日休み
貴重な休みは神社で越天楽?

愛読書「口語訳古事記」
浮世絵(復刻)収集が楽しみ
読み切りで漫画家デビュー
(デビューしただけ)
夫婦の合い言葉「今が底!!」

笛の起源・クマバチ飼育・
縄文遺跡・山彦など研究

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