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12月8日:「石笛倶楽部」の旅、初日

毎年恒例。守山が主催する石笛愛好家?の交流会「石笛倶楽部」の旅。
土日コース」が好天にめぐまれて無事終了。
楽しい2日間でした。

今回の参加者は岡山大学を退官された水野さんと神戸市のNPO職員の永井さんのお二人。
水野さん3回目永井さん5回目?(初回から皆勤)。勝手知ったるベテランです。

●12月07日「前夜祭」
お二人とも前日からホテル宿泊。和歌山駅近くの居酒屋さんで「前夜祭」。
嫁さん以外と飲むことのない守山。ギリギリまでB♭管の計測をして和歌山駅へ。
還暦の守山。少しだけ若い永井さん。守山より一回り歳上の水野さん
世代も近い?ので「戦後日本の発展」や「ゆがんだ?社会構造」なんかでワイワイ?
酔っぱらいの言いたい放題
あ、「人間の承認願望」の話題がイチバン盛り上がったデス。


●12月08日「石笛倶楽部」の旅 初日
朝8時に和歌山駅東口ちかくのコンビニに集合。昼食を用意して串本へ。
冬型の気圧配置という予報だったけど串本が近づくにつれて青空が広がる。
風もない静かな海面に朝日が反射して最高の天気。

干潮が午後1時ころ。少し時間があったので珍しい石笛がみつかる双島前の海岸へ。
この海岸は「さらし首層」という泥岩の海岸。
大昔の海底の崩落で転がってきた丸い岩塊泥岩にくっついた海岸です。平らな泥岩層に丸い岩がならんでいる様子が「さらし首」に見えるので縁起でもない名前がついています。

石笛は少ないのですが、まれに緑色岩(古い海底火山の溶岩)の石笛がみつかることも。
(守山の石笛「海皇」が出た海岸です)

「石笛倶楽部」2018.12.08a 
双島前の海岸で石笛を探す2人(最高の天気でした)



この海岸では守山は5〜6個。3人で20個ほどの石笛をみつけましたが、大きすぎたり吹きにくいものばかりで「持ちかえり」はゼロ。

吹けない石笛?  
形がいいのに守山でも音が出なかった「石笛?」と大きすぎる「石笛?」



つづいて「とっておき」の広大な海岸へ。2㎞ほどの海岸に無数の石笛が落ちています。

「石笛倶楽部」2018.12.08c 
みつけた石笛を吹く2人



この海岸は台風21号で大きな波が打ち寄せた様子。海面から10mほどの高さまで草が枯れ、大きな流木が打ち上げられています。海岸の小石も波で動かされ、たくさんの石笛がみつかりました。

守山は60個ほど拾ったのかなぁ(3人で200個ちかく)?
 
吹きにくい石笛はその場に置いて「いい石笛」だけをバケツに入れていきます。
永井さんも「いい石笛が勝手に目にはいる」「石笛が吹いてほしいと言っているようだ」と名人の領域に。

「石笛倶楽部」2018.12.08b 
永井さんの「持ち帰り候補(左)」と守山の「候補(右)」



石笛倶楽部」の旅のルールは「1カ所の海岸で持ちかえれるのは1個か2個」。
石笛はその場で内部をクリーニングして吹きくらべます。

この石笛は吹きにくい」とか「音色がイマイチ」と判断するのは素人の浅はかさ。
穴の内部には貝やサンゴの石灰分が付着していて「空気の流れ」を邪魔しています。「吹くのに圧(息)がいる」と感じた石笛も丁寧にクリーニングすると見違えるように吹きやすくなって美しい音色で鳴り響くのです。
拾った時にそういう「手間」をかけてやらないと「本当にいい石笛」を持ちかえることはできません。
守山の場合、石笛を手にしたら①石質②穴の大きさ③吹口の状態などから「音色」を予想します。予想より①音がかすれたり②吹くのがしんどかったりすると、穴の内部をのぞいて「この付着物が悪さをしてたんか」と言って、棒ヤスリや拾った竹で徹底的に取り除きます。そういうことを何百回とくり返しているので、人が吹いている石笛でも音色を聞いただけで付着物が残っているのがわかります。

この石笛、貫通孔なんですけど、ちょっと吹きにくいんです(永)」という石笛を守山がクリーニングすると、ノイズが消えて澄んだ美しい音色が響きわたるようになります。最終的に貫通孔底部の穴を指穴として全開できるようになると完璧。演奏家の目の色が変わる「奇跡の石笛」に「化ける」のです。
(そういうことを体験できるのが「石笛倶楽部」の旅のいいところ)
「石笛倶楽部」の参加者でもビギナーさんは「見た目が格好いい」とか「たまたま音が出た」とか言って変な石笛を大事そうにかかえています。見るに見かねた守山が「この石笛なんかどうですか?」と言って「かなりいい石笛」を手渡すのですが、最終的に「海岸に置いてきましたぁ」とか言うのです。(置いて帰るなら守山に返せよ!!)
ビギナーさんが海岸で吹いて「だめだぁ」なんて全然当てにならないんですよ〜。



いい石笛」が本当に多くて選別が大変。でも3人の大人が座り込んで、お互いの石笛を評価しあうのは楽しいものです。
この海岸には11時前について16時前までいました。



宿泊はおなじみの民宿山彦
少し時間があったので古座川町内を観光案内











古座川町は大昔の火山活動で巨石奇岩の宝庫。
溶岩が浸食されてできた「ぼたん岩」と「虫喰い岩」を案内しました。


虫食い岩の前で 
虫食い岩前で記念撮影のお二人(薄暗かったのに写真では昼間のよう)



虫喰い岩
は昔から信仰の対象となっていて天保年間の飢饉では行者が観音像を彫って五穀豊穣・無病息災を祈祷したと伝えられています。いまでも「穴のあいた石」を供えると「耳の病」が治ると信じられていて祠には貫通孔の石笛が納められていました()。


民宿山彦は古座川の支流、小川(こがわ)の景勝地滝の拝にあります。
水流で岩が川底をけずった「亀穴」が無数にあいた不思議な場所です。
民宿で焚き木で湧かした釜風呂を堪能。夕食をすませて「石笛合宿」のスタート。

まず3人が持ちかえった石笛をならべて吹きくらべました。

「石笛倶楽部」2018.12.08d 
右上3つが永井さん、左上3つが水野さん、下の11個が守山



永井さん
はヒビのあるもの1つ(これはオマケ)。ヒビのないもの2つ。
守山が徹底的にクリーニングしたこともあって素晴らしい石笛ばかりです。
水野さんは白い石笛2つ。黒い岩は観賞用の水石
水野さんは横向きに吹くので守山とは評価が異なります。大きい方の石笛は吹口が中央にあって横向きじゃないと吹けません。
守山の11個は全部ヒビがあって「石笛倶楽部」新規登録者へのプレゼント用
吹きやすさ」を最優先にして、音色のいい石笛を残しました。
ラッティングコールができる貫通孔プレゼント石笛も数個。「この人なら」と見込んだ人に。
「石笛倶楽部」新規登録のプレゼントと言っても、やっぱり「吹きやすくて・可愛くて・美しい音色」の石笛が欲しいと思うんです。「守山が吹くと素晴らしい音色」でも「大きくて・見た目がイマイチ」だと、その石笛の「素晴らしさ」がわかってもらえないカモ……と不安になって結局プレゼントできないんですよね。
そこで今回は「吹きやすくて・可愛くて・素晴らしい音色」の三拍子そろった石笛を厳選しました。下の中央、穴が4つあいた石笛は、先日知り合った宮司さんにプレゼントしようかと…




合宿」では
 ①「リズム」を根幹とする洋楽と「呼吸」を根幹とする日本の古典音楽との違い
 ②日本の古典音楽を理解する「間」と音の「入り」「抜け」の味わい方
 ③Ora-2(マウススプレー)のキャップとチューナーを使った石笛の練習方法
 ④雄鹿の「ラッティングコール」から生まれた「縄文(風)奏法」のテクニック
 ⑤一瞬で理解できる「飛天奏法」のイメージ
 ⑥「越天楽」の解釈と演奏 
  ……など盛りだくさんの「講義」。



なかなか濃い時間をすごすことができました。
お二人とも「石笛探しは満足できた」と言うので明日は時間を見てスケジュール調整。
どんな一日になるのか楽しみです。






テーマ : 博物学・自然・生き物
ジャンル : 学問・文化・芸術

プロフィール

守山 鷲声

Author:守山 鷲声
1958年秋田市生まれ
「石笛仙人」で動画配信中
「さすらいの越天楽吹き」

笛研究歴25年?の
「ドレミ音階」の横笛作家
いい笛をたくさん作って
悲しみ多きこの世界に
美しい音色を広げたいです
今年は少しスローペース?
めざせ月に2日の固定休!!

愛読書「口語訳古事記」
「梁塵秘抄」もなんとか読破
浮世絵(復刻)収集が楽しみ

笛の起源・クマバチ飼育・
縄文遺跡・山彦など研究

苦手なもの
電話・目薬・ラベンダー

還暦すぎて体はガタガタ
毎月の薬代>酒代なのが涙

お問い合わせは下のリンク
「笛の店 谺堂」から
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