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12月05日:「石笛倶楽部」の旅1日目(前半)

「石笛倶楽部」の旅初日‼️ 天気もいいようです。
永井さんとは8時に和歌山駅東口のコンビニで「待ち合わせ」。昼食を買ってさっそく出発。
12時間前にワイワイ盛り上がったというのに、車の中でも話がつきない。
途中でCD「日本古代歌謡の世界」から「久米歌」や「長生殿」を鑑賞。雅楽独特の「抑揚」や「間合い」が石笛に応用できないかと意見をかわしました。

高速を降りて「トイレ休憩」でたちよった道の駅すさみ。トイレを出て、ふと空をみあげると…
見事な「環天頂アーク(逆さ虹)」が‼️ 守山は今年初めてです‼️
この規模は数年に1度級。幸先のいいスタートになりました。🤣


環天頂アーク
見事な環天頂アーク(今年初)


「石笛倶楽部」の旅には「ルール」があります。
自然からの「贈り物」の石笛を持ち帰るのは「一箇所の海岸」で1個か2個。
どんなに石笛がみつかっても「選びに選んで」良いものだけを持ち帰ります。
「欲」を嫌い、「節度」を重んじています。
また「必死」に選ぶことで、「感性」や「技術」を磨くことができます。

守山は「現世利益」を喧伝するようになった江戸時代より以前の、古い「神道」を敬っています。
人間が一生懸命頑張って自然の恵みを得るのを「神様」はあたたかく見守っているだけ。
(ときどきインスピレーションを閃かせてくれるそうです)
木こりは山に入る前に神様に感謝。木を切る前にも感謝。山を降りて感謝。職人は「神様」が宿る道具を大切にするし、守山も「竹」という「自然」に向きあって「感謝」しながら笛をつくっています。
縄文時代の「自然崇拝」にルーツを持つ(と考える)「自然」と「人の和」を大切にする信仰です。
いつも助けてくれるのが「忘れ物の神様」。車で路地を出ようとしたところで「ふと」忘れ物に気がつくのは、この神様のおかげ。😄
毎年移り変わる「方位吉凶図」を見ると「太歳神」「大将軍」などが宿る方位は木の伐採が凶。
「黄幡神」などの方位では普請(土木工事)が凶とされている。
古い「神道」には、方位を決めて自然を保全するシステムさえ組み込まれているノダ。

石笛も「土地」のもの。
けっこうネット販売されているけど、よそ者が欲得ずくで大量に持ちかえっていいとは思わない。


もうずいぶん前になるが、ある神道の勉強会が石笛について学ぶことがあり、伝え聞いた守山が白崎海洋公園を教えてあげた。すると参加者の一人がバケツいっぱい石笛を持ち帰り、「家で選別して、残りは近所の川で自然に還します」とメールしてきた。ふざけるんじゃない‼️
「不要なもの」を近所の川に「捨てる」のを「自然に還す」と言う、その傲慢+自然軽視は「神道」からかけはなれた「身勝手」そのもの。💢💢💢
白崎海洋公園の石灰岩を兵庫県の川に捨てると、化石の研究者も大迷惑‼️
守山は「こんなの拾っちゃったよ〜」という石笛は、元の海岸まで行って戻しています。

美しい環天頂アークも神様の「見ておるゾ」というサイン。守山たちが喜べば「おお気がついたか」と笑ってくれる。
トイレの前で空を見上げていると、環天頂アークは10分ほどで消えてしまった。幸運に感激。🤣








この数年、守山の石笛探しは「非営利」に徹底している。
…というのも、ぬなかわヒスイ工房さんが素晴らしい石笛を製作するようになったから。

「吹きやすくて美しい石笛」が欲しい人はぬなかわヒスイ工房さんの石笛を買うのがベスト。
断言するが、天然の石笛でぬなかわヒスイ工房さんの石笛より吹きやすい石笛はない‼️
ただ「きちんと石笛の修行がしたい」といって「石笛倶楽部」に参加してくる人には、守山が演奏してもおかしくない「素晴らしい音色の吹き飽きない石笛(ヒビあり)」をプレゼントして、天然の石笛の魅力も感じてほしいと考えている。

「旅」にもどろう。
11時前に海岸に到着。この海岸は1キロにわたって砂利浜が広がり、石笛がたくさん落ちている。国道から遠いので地元の人しか立ち入らない「秘密の浜」なのだ。🤣🤣

ところが海岸に降りるとパラパラとかたまって石笛が落ちている(写真)。2月に来たときの石笛がそのまま残っているとは考えにくい。どうやら誰か来て、拾った石笛を「選別」していった様子。風化して割れているものもあるから2〜3ヶ月前だろうか?

これまでに「石笛倶楽部の旅」に参加したことのある会員さんなら、この場所を知っている。きちんと「選別」しているのは節度ある人。守山の「旅」の直前を避けてくれれば大歓迎ですよ。

先客が?
海岸に転がる石笛たち(先客がいたのかな?)


「けっこういいの残してるナ」と感心しながら広大な海岸へ(前回守山が拾った石笛もあった)。
石笛の探し方(一流)は「2通り」ある。「ローラー作戦」と「賢者の探し方」だ‼️

守山は「ローラー作戦」
「耕運機の田植え」のように海岸を行ったり来たり。徹底的に石笛をチェックして音の出そうなものは内部の付着物を削り取って吹いてみる。「これはナカナカ」という石笛があれば「持ち帰り候補」としてバケツへ。バケツは重くなるけど、海岸の入り口まで戻って「選別」してやると、誰か拾いにきた時に「大喜び」するのだ。🤣🤣🤣

永井さんは「賢者の探し方」
両手に1個ずつ石笛を持って、新しい石笛を拾ったら「吹き比べ」。見劣りする1個を海岸に置いて、新しい石笛を探す。この方法だと重い「荷物」を持たなくていいし、最終的に選別も必要ない。
守山も以前は「賢者」だったけど、「誰か」のために重いバケツを下げてフラフラと海岸をさまようのだ。😢

石笛を探す永井さん
石笛を探す永井さん(賢者の探し方デス)


どちらの「探し方」でも、チェックした石笛は目立つようにサンゴや岩の上に乗せておく。
(それが「仲間」へのエチケット)

守山は200個近くは「手に取った」かな?半分くらいは音が出ないし、付着物があって吹きにくい。
(知らない人は「いい石笛」がゴロゴロ転がっていると勘違いするケド、そんなに甘くはないのデス)
大きさは「石鹸サイズ以下」が理想‼️ 貫通孔の石笛は穴の内部の付着物を「徹底的」に削り落さないと「評価」できない。北風の強い肌寒い海岸で「貫通孔狙い」の守山は、ひたすら付着物を削ってました。


海岸の石笛01
内部に付着物(下)や貝(上)が残る石笛もある 貫通孔の石笛は吹きにくかった


写真で可愛い「貝」がのぞいていた石笛は、振ると「カタカタ」音がして可愛い。頑張って「貝」を砕いて吹いてみたけど、エッジが欠けていて音色がキツく海岸に置いて帰りました。「貝が石笛をつくります」という証拠に持って帰ってもヨカッタ。(反省)

最終的に守山の「持ち帰り候補」は33個(重いっ)。永井さんは3個(軽いっ)。

守山の収穫(仮)
守山の「候補」(すべて内部をクリーニングして吹きやすくなっている)


永井さんの収穫(仮)
永井さんの「候補」(ツートンカラーの石笛の内部に付着物が残っていますね)


守山が選んだのはヒビの入った石笛ばかり。「ラッティングコール(雄鹿の求愛)」ができる貫通孔の石笛が4個。吹きやすくて音色の美しい石笛が2個。縄文時代の「出土石笛」の多くは「貫通孔」で「ラッティングコール」ができ、実際に縄文人も「ラッティングコール」は吹いたと考えられている。「石笛倶楽部」会員の「上級者」には、ぜひ「縄文シャーマン」を体験してほしい。
(ちなみにぬなかわヒスイ工房さんで「ラッティングコール」できる石笛を販売しています)

石笛(ミニサイズ)
こんなに小さい石笛もあった(吹きにくかったけど)


永井さんはこれまで「落ち着いた低音で操作性のいい石笛」をいくつもみつけている。今回も大きい2個は「同じタイプ」。悩みに悩んで「今回は違ったものを」と「ツートンカラー」の小さな石笛1個を「持ち帰り」。「穏やかな音色」の素晴らしい石笛です。

石笛を選ぶ永井さん
石笛を選ぶ永井さん(ナカナカかっこいいですよ)


満足して海岸を後にしたのが16時半。5時間半も海岸にいたことになる⁉️
まだ明るいうちに古座川町の民宿やまびこへ。恒例の「勉強会」が楽しみデス。


「石笛合宿」へつづく😄


テーマ :
ジャンル : 学問・文化・芸術

プロフィール

守山 鷲声

Author:守山 鷲声
1958年秋田市生まれ
和歌山市在住
「石笛仙人」「こだま笛」で
動画配信中

笛馬鹿歴28年!!の
「ドレミ音階」の横笛作家
悲しみ多いこの世界に
美しい笛の音色を届けたい
製作した笛1700本超え!
今年製作した笛30本
(やっと30本かよ〜)

守山が磨いた龍笛プラ管
注文があって発送したら
帰宅してすぐ次の注文が?
飛ぶように売れるって
こんな感じ?
(一銭も儲からないケド)

コロナで来店対応できません
代わりに「試し吹き」をぜひ
(ただいま送料無料です)

愛読書「口語訳古事記」
浮世絵(復刻)収集が楽しみ

笛の起源・クマバチ飼育・
縄文遺跡・山彦など研究

苦手なもの
電話・目薬・ラベンダー
あ、ほどほど飲みも苦手だ

還暦すぎて体はガタガタ
毎月の薬代>酒代なのが涙

朝〜22時は電話応対無理です
お問い合わせは下のリンク
「笛の店 谺堂」から
メールでお願いいたします

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