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笛の選び方

Kodama Bamboo Flute

笛の選び方
以前検索したネットの「質問サイト?」で「横笛が吹きたいのですが、どんな笛を買えばいいのでしょう?」と「ザックリした質問」を投げかけている女性がいました。🤣
それに対して何十通もの「アンサー」が返っていたのですが…
「当店は様々な篠笛を販売しております」
「お住いの近くには●●神社があって神楽笛を教えています」
「京都には、よい笛屋さんがなく、骨董品屋をまわってみてはいかがですか」
…などという「無責任」な意見も‼️(京都には「笛屋さん」がいっぱいありますよ)

驚いたことに「どんな曲を吹きたいのですか?」「そこから笛を選んでみては?」というアンサーが
1件もありませんでした。

笛を選ぶときには「どんな曲を演奏したいか」考えて「演奏に適した笛」を買うのが基本です。
もちろん家の近所で「笛の教室」をみつけて参加。練習しながら笛の世界に入っていく方法もありますが、日本には「さまざまな笛」があって、それぞれ長所・短所があるものです。
あくまで「私見」になりますが「笛の種類」と「特徴」を紹介させていただきます。


●フルート
フルート買った

J.Michael社のフルート(入門用)2万円+税

写真は守山が買った「入門用フルート(2万円+税)」です。J.Michael社(中国製)ですが、ネットで見る限り「しっかりしたフルート」のようです(じつは写真を撮ったばかりで吹いていません)。
「2万円」というのは驚きの安さです。
ちまたでは「吹奏楽の女王」とも言われ憧れる人も多いフルートですが、「音楽経験のない人が独学でマスターできるか?」と言えば「かなり難しい」でしょう。…というのも、フルートではすべての音程を「一定のブレス」で演奏しなければ音が合わず、これが無茶苦茶むずかしいからです。吹奏楽部のように1日4時間練習してはじめて「正しい演奏」ができるのです。
「独学」なら最低でもチューナーを買って音程を合わせる練習を重ねる「覚悟」がもとめられます。
フルートの個人指導を受けている人に聞くと「練習曲が50曲あって、その中から好きな曲を選んで教えてもらっている」ということです。「楽譜」が読めないと練習自体が困難かもしれません。
ですからフルートを買うなら「楽譜」に抵抗がなく、教室に通うことが前提になると思います。
続ける「自信」がない人なら「J.Michael」はオススメ。フルートは「3オクターブ目のミ」が出にくく、わざわざ「ミ(E)」を出すための「Eメカ」という装置がついた「高いフルート」もあります。けれども「生ぬるい練習」では3オクターブ目は出せません。3オクターブ目を使えるほど練習する人には「Eメカ」なんて不要です。
ある程度フルートが演奏できるようになってから「いいフルート」を買ってはいかが?

●篠笛
篠笛
知人からもらった篠笛


漆を塗った「篠笛」の音色は、しっとりしていて透明感があり最高に気持ちがいいです。「風情」「風流」という言葉が似合う笛ですね。篠笛の譜面は数字で書かれた「数字譜」ですが、慣れれば簡単に演奏できます。譜面を見ながら必死に吹いても「風情」ある音色にはなりません。「目を閉じて吹く」のが気持ちいいです。
篠笛には「さまざまな音階」があります。それは日本各地、土地土地によって「違う音階」が親しまれてきたからです。「竹」が入手しやすい日本では、だれでも簡単に笛がつくれます。和歌山県の串本町では「細い笛」を吹き、お隣の潮岬では「太い笛」を吹くなど、「隣村とは違う音がいい」という意識も強いからでしょう。おそらく「共通の弦楽器」が存在しなかったのが原因なのでしょうが、守山は「笛文化の多様性」だと評価しています。
ところが「さまざまな音階」があると、気軽に篠笛を買って練習できない難しさがあるのです。写真の笛も「刈干切唄」を演奏してみたら、音程が全然ちがいました。どうやら、どこかの「祭囃子用」につくられた笛のようで、その「祭囃子」しか演奏できないみたいです。
大手メーカーさんが「篠笛の練習用」に大量生産している笛では「教本」も充実していて、各地に「教室」もあります。もし「篠笛」を買うのでしたら、そういう笛をオススメします。
ただ「ドレミ音階」ではないので「J ポップ」や「ジブリアニメのテーマソング」は演奏できません。


●唄用篠笛
唄用篠笛
鈴木楽器製作所の唄用篠笛「童子」(安くて吹きやすい笛です)

篠笛には「唄用篠笛」というものがあって、人によっては「ドレミ音階の笛」として販売しています。
ところが「唄用篠笛」は大正から昭和にかけて篠笛奏者福原百之助(五代目・六代目)が三味線で伴奏する「長唄」のために開発した笛で「ドレミ音階」とはズレています。
「ズレ」が大きいのは(ドレミで言うと)「1オクターブ目のドレミファ」。「三味線の伴奏」には低音域は使わないのでしょうね。
「ソ」から「3オクターブ目のソ」までは「ドレミっぽく」聞こえます。それでも「±20セント」ほどズレがあり、耳の肥えた人には「音程が違う」のがわかります。

守山は「日本の笛はダメ」とバカにするピアノ教師やバイオリン奏者の声を聞いたことがあります。「唄用篠笛」を「ドレミ音階」と偽って販売することが「日本の笛」の地位をおとしめているのかもしれません。(バカにする人には篠笛の文化的多様性に対する「無理解」が根っこにあるのですが…)

写真の「童子」のパンフには「西洋楽器の音階ではありません」と明記してあり「良心的」。価格も「笛袋」がついて2000円前後と信じられないほど安く、なにより「吹きやすさ」は抜群です。吹口の「形状」が理想的で、「笛をつくってみたい人」はぜひ参考にしてください。
唄用篠笛の音階は「ドレミ音階」と一般的な?「篠笛」の「中間」ともいえます。しっとりした音階で「さくらさくら」などの演奏には最適。1350本の笛をつくった守山が「気持ちいい」と思うのですからクオリティの高さは保証します。

また「大きく外れる音程」は「ファ」と「シ」なので、両手の人差し指を「閉じたまま」演奏できる「四七抜き和音階」の曲を演奏すると「違和感」が少なくなります。「チューリップ」「鳩」「つき」「とんぼのめがね」「めだかの学校」「桃太郎」「かたつむり」「炭坑節」などが「四七抜き和音階」です。また篠笛の「教本」も利用できるので「日本の古典音楽」を楽しむには最適かもしれません。
安価な「童子」で「横笛の吹き方」をマスターしてから「篠笛」や「Kodama Bamboo Flute」を買うのも「賢い選択」かも。

                                      鈴木楽器製作所 → リンク


●龍笛と神楽笛
龍笛と神楽笛
上2本が龍笛、下が神楽笛(黒い笛は守山製作・中央はプラ管)

「龍笛」と「神楽笛」は雅楽の笛です。神社で獅子舞や巫女舞でも使われています。
牛若丸が五条大橋で吹いていたのが龍笛。当時は「横笛(おうてき)」と呼ばれていました。
「巨大な吹口」で「下唇を押し込む」ように演奏します。篠笛と違うので難易度は高いです。
「龍笛」は「遠鳴り」する表現力豊かな笛で、演奏者のブレスによって「音のふくらみ」「ツヤ」「濁り」「高音域のノビ」などが変幻自在。「吹き飽きない」面白さを感じます。雅楽では篠笛のように吹口が小さい「高麗笛」も使われています。
「神楽笛」は龍笛に比べると「繊細(わずかに)」な印象。巫女舞にピッタリの「芯の強い」美しい音色です。やはり「遠鳴り」するので遠くからでもよく聞こえます。

ただ「龍笛」や「神楽笛」を独学で練習するのはオススメしにくいです。「自分一人で楽しむ笛」ではなく、「雅楽」や「神楽奉納」の中でこそ「活きる」笛だと思うからです。「雅楽会」に参加されたり、神社で「奉仕」したい方にオススメ。

「龍笛」には安価な「プラ管」が製作されています。なかでも「たなかや」のプラ管(5000円+税)は調律にも問題がなく、DVDの教材も豊富(天理教道友社のDVD「雅楽をはじめよう」がオススメ)。
「神楽笛」にはプラ管がありません。ネットで安い神楽笛を探せば4万円ほどで買うことができるみたいですが、篠笛に似て地方によっては「違う音階」の神楽笛もあるようなので、専門家にたずねてから買うことをオススメします。

                                             たなかや → リンク

●バンスリー(バンスリ)
バンスリー
バンスリー(フルートとならべると大きさがわかります)

インドの竹笛です。「ドレミ音階」の笛で、長大な笛もあります。
(確か)「ソラシドレミファ」という音階になっていたはずです。熱帯の竹なので肉薄で節間が長く、柔らかい音色でよく響きます。内部は塗装していないようです。
写真は20年以上前に買った安い笛です。吹口がガタガタにささくれていて「出来はイマイチ」。
「B♭管」で「ソラシドレミファ」の音階?なのですが「調律は微妙」です。最後の「ファ」がかなり高く「ファ・ファ#どちらも使えます」という感じ。全体で30セントほど誤差がありました。ただ「音色・響き」はいいです。
長大な笛は指穴の間隔が広く、ネットで画像を見ると広げた指の中ほどで押さえる「篠笛と同じ」持ち方で演奏していました。インド人は指が長いデス。女性には無理かもしれません。
調律は確かめていませんが、民族楽器屋さんで2〜3万円で販売されています。
そこそこの値段がしますので「未経験者」にはオススメしにくいかも。 興味があれば…

                                        民族楽器コイズミ → リンク



いろいろな笛を紹介していたら肝心のKodama Bamboo Fluteを紹介するスペースがなくなってしまいました。「奥ゆかしい性格」がワザワイしたようです。🤣

                                  Kodama Bamboo Flute → リンク 



テーマ :
ジャンル : 学問・文化・芸術

プロフィール

守山 鷲声

Author:守山 鷲声
1958年秋田市生まれ
「石笛仙人」で動画配信中

笛馬鹿歴25年!!の
「ドレミ音階」の横笛作家
1350本作りました(笑)
いい笛をたくさん作って
悲しみ多きこの世界に
美しい音色を広げたいです
今年も少しスローペース?
めざせ月に2日の固定休!!
今年の笛作り、まだ6本

雅山さんの展示会で
煤竹樺巻の神楽笛を買った
漆の笛は音色が気持ちいい
やっぱり「漆」だよな…

愛読書「口語訳古事記」
「梁塵秘抄」も読破
浮世絵(復刻)収集が楽しみ

笛の起源・クマバチ飼育・
縄文遺跡・山彦など研究

苦手なもの
電話・目薬・ラベンダー
あ、ほどほど飲みも苦手だ

還暦すぎて体はガタガタ
毎月の薬代>酒代なのが涙

朝〜22時は電話応対無理です
お問い合わせは下のリンク
「笛の店 谺堂」から
メールでお願いいたします

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