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5月23日:天理の「たなかや」さん訪問

天理駅前の雅楽器・和楽器・神具専門店のたなかやさんに行ってきました。
月曜日に完成したばかりの「プラ管磨きレポート」を持参して、新しいプラ管を2本購入。
事前に連絡しておいたので代表取締役の細田至紀さんのお話をうかがうことができました。

                                         リンク→たなか屋さん

田中屋さん
天理駅前のたなかやさん(写真を撮り忘れました…)



実は龍笛のプラ菅は40年?くらい前に、たなかやさん先代が開発したそうです。細田至紀さんのお父さんです。
なんでも天理で大勢で龍笛を吹くイベントがあって「竹や塩ビ管では音が合わない」と東大阪の工場や東京の職人さんの協力を得て商品化したそうです。
その後同じ金型からたなかや武蔵野楽器プラ管を製造・販売するようになったそうです。
たなかやでは最初に作ったプラ管の低音域が低くなっていたため、12年前に金型を作り直して調律を整えています。それで同じプラ管でも武蔵野楽器と調律が異なるわけです。

本当に興味深いお話でした()。

守山の「プラ管磨き」の話も関心を持っていただけて「龍笛話」は尽きることがなかったです。

たなかやさんプラ管2本とDVD「雅楽をはじめよう(越殿楽)篳篥」を購入。

これからデータを取って磨こうと思います。

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5月21日:京都法然院で打ち合わせ

今日21日(火)15時〜17時に京都の法然院で「遊びの寺子屋」の事務局会議。
毎年「宝石すくい」をしています。
「笛つくり」に専念したくて演奏やワークショップは極力しないことにしている。
でも「遊びの寺子屋」と「やんちゃフェスタ」の「宝石すくい」は別格。
子供達との出会いが新鮮で楽しみにしています。

でも「会議」のために車で京都まで行くのは大変。
時間を確保したくて目一杯高速を利用したら片道4000円近く⁉️
ガソリン代入れたら10000円⁉️
火曜日は民族楽器コイズミさんも定休日だし…
仕方がないので吹田から名神を通って京都南インターへ(ちょっと節約)。

2年ぶりに桂川サービスエリア(上り線)のソメイヨシノでクマバチ巣穴と再会。
去年の台風21号でも無事だったようで、巣穴が3つ増えていた。写真は母クマバチの巣穴。
この季節は鋭意産卵子育て中
細い枝に大きな入り口。吹けばいい音が出そう。風が吹くと折れそう。

桂川サービスエリアのクマバチ巣穴
桂川サービスエリアのクマバチ巣穴(中に母クマバチがいる)



法然院に行く前にクリスタルボウル奏者の岡田路世さん宅へおじゃま。
ホームページに「四月は体調不良で…」とあったので心配していたんだけど元気そう。
なにより。

法然院到着13時(まだ2時間もある)。
じつは去年梶田住職に「池の奥にちょっとだけあやめがある」と聞いていたノダ。
あやめは夕方になるとしおれてしまう。早めに着いたら写真を撮ろうという魂胆。
隅田八幡、長岡天満宮、梅宮大社と写真を撮ってイメージと違っても最後の切り札が法然院‼️
職員さんに尋ねたら「菖蒲はあるけど、あやめはない」と言うではないか⁉️

あれっ?


法然院砂絵
茅葺の山門から見た砂絵(切り取る”美“だね)



法然院で2時間。
ゆったりした時間を過ごすことができました。


5月20日:「プラ菅磨き」レポート完成

ブログで公開中の「プラ管磨き」。
たくさんの人にオススメしたいのだけど、
雅山京都事務所の植田さんとか笛吹神社の宮司さんの奥さんとか…ネットを見ない人もいる。
守山も「あと2本追加で磨いてみたい」と思っていて、天理駅前のたなかやさんに事前に連絡してから買いに行くつもりなんだけど、お店でブログを見てもらうこともできないし「説明用にプリントした資料が必要かな?」と考えていました。
A4で7ページの力作が今日ようやく完成。
タイトルは「ABS樹脂製龍笛(通称プラ管)の課題と研磨して吹きやすさを向上させる研究」…だと
(思いっきり「昭和」だ「昭和」‼️しかも長すぎ‼️)
「ブログの記事を書きなおすだけじゃん」となめていたら4日もかかってしまった…

「ぷら管磨き」レポート
完成したA4、7ページの「プラ管磨き」レポート


守山の悪いクセで、ページいっぱいに記事を埋めてしまう…
一度「盛りだくさんな内容」にしてから表現を推敲して削っていくので時間がかかって仕方がない。写真画像も「目一杯重め」。古いWindowsXPを使っているので保存するのも時間をくった。
あっ、ページ入れてねぇワ」で10分近く()。
ネットで公開するには写真画像を軽いデータと差し替えないとダメ。

喜んでいただけるやろか?




今週は忙しい?
月:今日レポート完成                     (よしよし)
火:法然院で打ち合わせ                   (なんとか天気が回復して行けた)
水:海南市わんぱく公園笛教室               (帰ってから眼科と銀行とスマホの手続き+ホタルのカウント:0)
木:この日にたなか屋さんに行くのか?それとも眼科? (たなか屋さんで「龍笛話」で盛り上がりました)
金:京都笛教室                          (行きの高速、故障車渋滞10㎞ 泣きそうになった)
土:大阪府大友好祭マン研パネル展→交流会(酔)    (後輩の作品20点に詳細なコメント→難波で飲み放題)
日:午前中に掃除して午後石笛のお客さん?        (ハンドパン奏者の平野陽平さんが来店 話がはずみました)

笛の「鑑定書」とホームページのリニューアル(1週間?)。笛に樹脂を塗る作業台つくり(2日?)…
仕事は山ほどたまってるんだけど…今年まだ横笛を1本もつくってないケド………
また来週ガンバロ〜‼️

5月になってから困っているヒドイ腰痛の原因がワカッタ‼️右目の白内障のせいで気がつくとパソコンを左目だけで見ていた‼️右手はパッド(マウスは使わない)。左目で画面を見るので、ずっと体をひねって座っている。
夜風呂上がりに「今日は腰が楽じゃわい」と思っても、ブログの記事を書いたりメールをチェックすると立ち上がれないくらい腰がヤバイ…
ど〜したもんじゃろ…



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5月12日(日):「軒のあやめ」を求めて…

5月9日(木)毎日新聞朝刊の星占い
部屋にこもってトラブル。外に出てストレス発散を。
う〜ん… ど〜しよ〜? 今日は1日パソコン仕事のつもりだったのに…

仕方がない。昼過ぎまでパソコン仕事。
先日「あやめがある」と聞いた橋本市の隅田八幡宮へ行くことにした。

軒のあやめ」は「越天楽」の2番の歌詞に出てくる。
1番には「あけぼの」「四方の山辺」「花盛り」と「目で見える自然」。
2番は「花たちばな」「あやめ」「五月雨」「ホトトギス」と「目を閉じて感じる自然」。
そういう「越天楽」の世界観を紹介するのに苔むした庭に咲く「軒のあやめ」の写真が欲しいノダ。
(去年は写真が撮れなかった)

隅田八幡宮
隅田八幡宮


隅田八幡宮へは車で1時間。
あやめにはまだ早い」と思っていたので様子見のつもり。神社の方に「いつごろ咲きますか?」と尋ねるだけでいいや…と思ったら……
もう咲いているじゃないか!?

駐車場のあやめ
これは「駐車場のあやめ?」


あちこちに咲いていた。意外に小さい。花弁の付け根に複雑な模様があるのが「文目(あやめ)」。
けれども下草が密生した場所だったり池の塩ビ管が写り込んだり…
800年前に慈円上人が愛でた「軒のあやめ」はみつからない。

薮のあやめ
これは「薮のあやめ?」



隅田八幡宮ではイメージ通りの写真が撮れなかったけど「今がチャンス」なのはわかったゾ。
そこで12日(日)、10連休に便乗できなかった嫁さんを誘って京都軒のあやめ観光へGO‼️


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5月10日:守山の10連休

改元にともなう10連休。
嫁さんが家にいるのが4日(土)だけ。守山もほぼ仕事。
1日出かけたのは4月30日(火)。水彩画家の竹居和彦さんの教室展だけ。
(毎年楽しみにしていて今年で6回目?)

アトリエぶらり・すけっち
奈良市のアトリエぶらり・すけっち


竹居さんは独学で水彩スケッチをはじめて現在は東大寺の近くのご自宅でアトリエと水彩教室を開いています。竹居さんの絵は「空気感」があって素敵。最新作の奈良市山ノ上町を描いた「雨の前に」という絵も「絵の中の坂道を歩いておりたくなる」いい絵でした。
(上り坂の絵は歩きたく感じないのは歳のせい?)
竹居さんの作品を「1枚ほしいな」と思うのですが、「買ったあとでもっといい絵を描くよな」って思ってしまうのデス…

毎年通っていると教室の生徒さんの上達ぶりにも驚かされます。
守山は写真中央上の造り酒屋の絵が「今回の一押し」。描線にリズム感があって見飽きなかったです。


あとは5月3日(金)の午前中。朝から龍笛プラ菅を磨いたら信じられないくらい吹きやすくなった。
いい天気だったので藤白神社で「越天楽」をパチリキプラ菅で本気の吹き比べ。
先月7日の住吉神社以来1ヶ月ぶりの「越天楽」。青空の下、神社で吹くと気持ちがいいです。
パチリキは繊細で優しい音色。プラ管は芯の強いカッチリした音色。「女越天楽」と「男越天楽」。
どちらも最高に気持ちよかったです()。

藤白神社
海南市の藤白神社


熊野古道の語り部さんも演奏を喜んでくれて後白河上皇の熊野詣での話など情報交換。
越天楽」の歌詞にある「軒のあやめ」の写真を撮りたいという守山に「橋本市の隅田八幡にあるで」と教えていただきました。


この時期は毎年自治会の溝そうじ。4月25日(木)に隣の空き家も含めて溝の草むしり。
28日(日)の溝そうじで完全に腰を痛めてしまった(涙)。なんか嫁さんも腰をかばって歩いているし10連休が盛り上がろうはずもない。
千葉から仕入れた笛用のメダケ。3節×200本の皮や汚れを丁寧に落として笛にならない節を選別。反りの大きいもの。断面が丸くないもの。傷のあるものを処分して残ったのはたった80節。見た目は美しい竹だっただけにガッカリ。
連休最終日は昼から天気がくずれる予報だったので連休明けの7日(火)に千葉の竹を炭火であぶった。
昼食にレトルトカレーを食べていたら炭火が強風で舞って座布団に燃え移ってボヤ騒ぎ!?仕事用の座布団や炭の空箱を全焼。さいわい気がついたのが早くて家や車は無事。
なんとか竹はあぶったけどヘトヘトに疲れてしまった…

竹の油抜き
笛材料のメダケの油抜き(4月の写真)全部燃えてしまった


龍笛(プラ菅)を磨いて「吹きやすさ」を計測。ブログにレポートをUP。記事を読みやすくしようと、書いては直し書いては直し…最終的に5月8日(水)にブログにUP(翌日すこし手直し)。
還暦すぎての「夏休みの自由研究」としては上々?龍笛関係者に喜んでもらえたら。

そんなこんなで10連休は仕事?(といっても一銭にもならない)+ボヤ騒ぎ。
次の改元は守山が生きていても?「365連休」のハズ。
もっと嫁さんと楽しめばよかった……



龍笛プラ管を吹きやすくカスタマイズ(武蔵野楽器編)

雅楽や神社の巫女舞などに欠かせない笛、龍笛。初心者が必ず手にするのが本管(本物)を模して作られた樹脂管(通称プラ管)です。価格は「お手頃」ですが、音色はイマイチ。「プラスチックだから仕方がない」と思っていませんか?
「笛馬鹿歴25年」の守山。笛にはまる人は、自分の吹く笛の音色が「気持ちいい」と思える瞬間を経験しています。「気持ちいい」から「のめり込む」のです。プラ管では「気持ちいい」が体験できません。それどころか「苦しい」「息が切れる」「1曲演奏するとヘトヘト」というプラ管もあるのです。

その原因は「吹口の塗装」!!
プラ管(安物の本管も)の吹口を指で触ると凹凸があってザラザラです。実は「吹きにくさ」の原因は吹口の塗装。この塗装を「ツルツル」に磨くだけで①響きが良くなって②息切れしなくなり③音色も美しくなることがわかりました。

筆者は神戸で浪速神楽を練習している知人のプラ管の吹口を研磨。簡単に吹きやすくなることを発見して「プラ管磨き」にハマりました。16本もプラ管を買って磨き①メーカーによって調律が異なることや②天理市のたなかやの4月から販売されているプラ管は「たった8分磨くだけ」で吹きやすいプラ管になることもわかりました。
プラ管だけでなく、安い本管も磨いて「響き」や「音色」を直しています。

「プラ管磨き」の極意を何度かにわけてブログで公開します。
龍笛の練習でプラ管に手こずっている人、「買おうかな?」という人の参考になれば幸いです。

ブログ記事目次(クリックしてください)
 ①龍笛プラ管を吹きやすくカスタマイズ(武蔵野楽器編):プラ管磨きの工具と方法を紹介
 ②龍笛プラ管を吹きやすくカスタマイズ(たなかや編)  :たなかやのプラ管の調律を紹介
 ③天理のたなかやへ                      :「プラ管レポート」を持ってたなかやへ
 ④アルティメットプラ管!!                     :究極のプラ管ができるまで
 ⑤嵐の日に(近日公開)                    :磨いたプラ管を吹き比べ
 ⑥安い本管を磨きました(近日公開)            :管内部のゴミの除去方法と工具




購入した3本のプラ管
買ってきたプラ管(武蔵野楽器)



龍笛とは?

龍笛は雅楽で使われる横笛です。             リンク→「龍笛(ウィキペディア)」
写真のように吹口が異様に大きく下唇を押し込むようにして演奏します。このような横笛は世界に(たぶん)類例がなく篠笛やフルートが吹けても龍笛を吹くのは難しいです。ですから「龍笛を練習する」には「龍笛を買う」しか手段はありません。
もしプラ管がなかったら楽士さんの家柄か、金持ちでなければ龍笛を手にすることもできないでしょう。そういう意味では安価なプラ管を製造販売してくれるメーカーさんの功績は絶大だと思っています。
プラ管についてはネット上で「プラスチックだから全部おんなじ」という声もあります。ところが何本も吹き比べてみると「吹きやすい笛」と「吹くのがシンドイ笛」があるのです。


吹きやすさの「数値化」

プラ管が「吹きやすい」「吹きにくい」という表現はあくまで「個人の感想」にすぎません。そこで「吹きやすさ」を誰でもわかるように「一息で何秒音が維持できるか」計測して比較してみました。これは筆者が石笛の「吹きやすさ」を比較するために考案した方法です。この10年間で300個を超える石笛で「吹きやすさ」を計測してきました。筆者はいい石笛なら65秒間音を維持できます。

・測定方法
①息を限界まで吸い込みます。②龍笛の音を「これ以上小さく吹けない音」で出して維持します。③呼吸が乱れる一歩手前で計測終了(軽く咳払いをすると普通に会話ができる感じです)。
計測は2回。長年の経験から「ブレ」は2秒以内です。磨き終わって物足らない場合「追加」で磨くことがあるのですが、計測値は2〜4秒伸びます。そのことから「磨いた結果」をかなり正確に把握できていると考えています。

実際の演奏では「息」を3倍消費するので60秒音を維持できる石笛でも20秒ほどしか演奏できません。今回プラ管と比較するために筆者の作った竹の横笛で「一息で維持できる秒数」を計測してみました。プラ管と同じ音域のD管です。その結果は責(2オクターブ目)の平均が50.75秒。和(1オクターブ目)の平均が42.29秒でした。


プラ管(赤)の計測と研磨

プラ管(赤)の吹口の拡大写真です。左右に気泡があります。写真ではわかりにくいですがエッジ部分の塗装ももりあがっています。

プラ管吹口の気泡
プラ管(赤)吹口内部の気泡


測定結果

責(2オクターブ目)高い音から
 (ろく)     17秒
  (げ)      19秒
 (ちゅう)    30秒
 (しゃく)    43秒
 (じょう)    45秒
 (ご)      45秒
 (かん)     42秒
 (じ)       41秒     責(せめ)8音の平均:35.25秒(竹笛D管:50.75秒)

和(1オクターブ目)高い音から
 (ろく)     30秒
  (げ)      40秒
 (ちゅう)    41秒
 (しゃく)    39秒
 (じょう)    40秒
 (ご)      40秒
 (かん)     40秒
 (じ)       33秒     和(ふくら)8音の平均:37.875秒(竹笛D管:42.29秒)


測定結果をみると竹笛D管より息が続かないのが一目瞭然です。なかでも責(せめ)の高音域、六(ろく)とT(げ)が息が続かず「吹きにくい」のがわかります。長年の経験からプラ管(赤)の吹口拡大写真の左側にある目立つ気泡の位置が「高音域をつかさどる領域」だとわかっています。この位置にトラブル(気泡)があったために六(ろく)とT(げ)、中(ちゅう)の秒数が伸びなかったものと考えられます。
このため責(せめ)の中(ちゅう)を吹いたあとは息が切れやすく「越殿楽」でも「トヲロラルィタ」や「チヤルィタ」は神経を使いました。
また全体的に音が不安定で音色にツヤを欠き、責(せめ)の音には和(ふくら)の音が混入しやすく、和(ふくら)の音を静かに吹くとかすれて音が切れやすかったです。
これらの欠点をおぎなうために吹口内部と管内を軸付きフェルトバフで磨いてみました。


研磨後の測定結果

研磨は最初に吹口内面を粒度4000番の耐水ペーパーで軽く磨き、フェルトバフで光沢が出るまで磨きます。「青棒・白棒」などの研磨剤は使いません。次に軸付きフェルトバフにステンレスパイプの軸を付け、プラ管内部を軽く磨きます。
長年の経験から吹口内面には音程ごとにトラブルの原因になる「領域」が地図のように分布することがわかっています。また管内も音域ごとに磨く範囲がことなります。

磨き終わった吹口
磨き終わった吹口


写真を見ると吹口右側の「縁」が磨きすぎて塗装がはげています。吹口の「縁」はヒステリックな音色をやわらげ、甲高い調子外れの音を防止する領域です。塗装がはげているのは〒(かん)の音に関する部分です。筆者はまだ龍笛に不慣れで管尻をさげて吹く癖があり、責(せめ)の〒(かん)に調子外れの高音が出やすいのです。これを嫌って大きく磨いていますが、龍笛に慣れた方には必要のない手間かとおもわれます。
気泡のあった場所には小さな穴が残っています。塗料で簡単に埋まるのですが今回は「磨いた効果」を検証するために放置しています。


測定結果

責(2オクターブ目)高い音から
 (ろく)     17秒 → 28秒
  (げ)      19秒 → 33秒
 (ちゅう)    30秒 → 41秒
 (しゃく)    43秒 → 45秒
 (じょう)    45秒 → 49秒
 (ご)      45秒 → 48秒
 (かん)     42秒 → 49秒
 
(じ)       41秒 → 48秒    責(せめ)8音の平均:35.25秒42.625秒
和(1オクターブ目)高い音から
 (ろく)     30秒 → 47秒
  (げ)      40秒 → 44秒
 (ちゅう)    41秒 → 49秒
 (しゃく)    39秒 → 46秒
 (じょう)    40秒 → 47秒
 (ご)      40秒 → 48秒
 (かん)     40秒 → 47秒
 
(じ)       33秒 → 42秒    和(ふくら)8音の平均:37.875秒46.25秒

フェルトバフで磨いた効果がハッキリと数値にあらわれています。責(せめ)の六(ろく)とT(げ)、中(ちゅう)の秒数が10秒以上伸びています。責(せめ)と和(ふくら)の平均値も7秒ほど伸び、和(ふくら)にいたっては竹笛D管の平均値を上回っています。
この結果、静かに吹いても音が切れなくなり、音色にツヤが出て響きもよくなりました。「越殿楽」も安心して演奏することができました。



プラ管(黒)の計測と研磨

プラ管(黒)の吹口の拡大写真です。このプラ管は京都の太鼓センターさんで直接購入しました。吹口の塗装もムラがなく最初から責(せめ)の六(ろく)とT(げ)が静かに長く吹くことができました。「越殿楽」もさほど問題を感じることなく演奏でき「こんなプラ管もあるのか!?」と驚きました。

龍笛(黒)の吹口
プラ管(黒)吹口内部



磨き終わったプラ管(黒)
磨き終わった吹口(塗装がはげているのは右から「責・和の五」「責の六」の領域)


測定結果

責(2オクターブ目)高い音から
 (ろく)     32秒 → 26秒33秒
  (げ)      27秒 → 44秒
 (ちゅう)    37秒 → 47秒
 (しゃく)    43秒 → 47秒
 (じょう)    44秒 → 46秒
 (ご)      40秒 → 47秒
 (かん)     42秒 → 47秒
 
(じ)       41秒 → 44秒    責(せめ)8音の平均:38.25秒44.375秒
和(1オクターブ目)高い音から
 (ろく)     34秒 → 45秒
  (げ)      38秒 → 48秒
 (ちゅう)    39秒 → 47秒
 (しゃく)    40秒 → 49秒
 (じょう)    40秒 → 49秒
 (ご)      38秒 → 46秒
 (かん)     40秒 → 49秒
 
(じ)       39秒 → 44秒    和(ふくら)8音の平均:38.5秒47.125秒

プラ管(赤)より平均で1秒ちょっと伸びています。ところが責(せめ)の六(ろく)だけは一度「26秒」と吹きにくくなっています。音色も不安定になって同じ音を維持するのが困難なほどでした。このような結果は予想外。何度も磨いて測定を重ねたものの改善せず、諦めかけてブログにアップするための写真を撮って驚きました。吹口の「縁」に小さな気泡があったのです。この位置はまさに責(せめ)の六(ろく)の領域。磨く前は目立たなかったのが、磨くことでくっきりと段差ができています(写真下)。気泡の下で塗装がはげています。六(ろく)を改善しようと必死で磨いた痕跡なのですが、まさか領域の「中央」にトラブル(気泡)があったとは…

この気泡を削って磨いたところ「33秒」と磨く前より1秒だけ時間を伸ばすことに成功しました。

プラ管吹口の気泡
「責の六」のトラブルの原因になった気泡


研磨後の測定値をみると「責(せめ)の六(ろく)」をのぞいて全ての音程が44秒〜49秒の範囲です。この結果からもプラ管(黒)が安定した吹きやすい笛だとわかります。実際に「越殿楽」を吹いてみると細い音でも音色が安定しています。すこし「ゆったり」吹いても息切れすることがありません。このような笛が安価で入手できたのは本当に嬉しいです。


測定値の比較

プラ管(赤・黒)の研磨前と研磨後の測定値を折れ線グラフにしました。点線が研磨前。実線が研磨後。プラ管(赤)は赤い線。プラ管(黒)は黒い線です。

プラ管(赤・黒)の測定値
プラ管(赤・黒)の測定結果



グラフの点は、位置が高いほど吹きやすく、低いほど吹きにくいことを示しています。筆者の竹笛D管の高音域が平均50.75秒。低音域が平均42.29秒です。
まず最初に言えることは「プラ管を磨くと吹きやすくなる」ということです。どの音程も研磨することで秒数が増えています。和(ふくら)の音に関しては竹笛D管を上回っています。研磨前には息切れしやすく音色も不安定でしたが、研磨後に演奏した限り息が楽になり、音色の不安定さも感じなくなりました。
次に「研磨前のプラ管では吹きやすさに違いがある」のがわかります。「プラスチックだからおんなじ」というネットの声ではありませんが、同じ成形の笛にこれだけの差があるのは、やはり塗装の影響があるかと思われます。
プラ管(赤)では高音域(責の六・丁・中)が吹きにくくなっています。これは吹口左側の目立つ気泡が影響したものだと考えられます。和(ふくら)の六(ろく)に影響がある場所にも小さな気泡があり、測定値にも表れています。2つの気泡の研磨後は数値が大きく改善されています。
プラ管(黒)は購入時から吹きやすい笛でしたが「責・和ともに五(ご)」にトラブルが見て取れます。測定時にも音色の不安定さを感じました。気泡はないのですが塗料のムラがあったのかもしれません。このトラブルも五(ご)に影響のある部位をしっかり磨くことで改善することができました。 (磨き方、磨く部位については後述します)

このようにプラ管のトラブルは吹口の塗装が主因だと考えられます。プラ管を店頭で購入するときは塗装の美しいものを選ぶのがポイント。「気泡を磨いてください」というみなさんのご希望に応えることはできませんが、この記事を参考に慎重に磨いてみてください。


手穴の小さなプラ管

ネットでは女性用として「手穴の小さなプラ管」も販売されています。磨いて吹きやすくなればデータを計測して知人にあげようかと思っていたのですが、想像した以上に問題がみつかり、龍笛を吹く人にはお勧めできない笛だということがわかりました。

龍笛プラ管(手穴小)
上が「手穴」の小さなプラ管(吹口も小さい)


購入したプラ管は吹口の塗装もきれいで吹きやすい笛でした。購入時の状態で測定値を紹介すると責(せめ)の平均が38.625秒。和(ふくら)の平均が46.75秒です。
ところが吹口が小さく、一般的な龍笛(吹口:17.2×13.0ミリ)が「下唇を押し込むように当てる」のに対してこの笛(15.0×10.9ミリ)では「下唇をそえる」ような構造になっています。指穴は龍笛(プラ管)の最大径が13.0ミリなのに対して10.0ミリと相当小さいです。

実は1月に出会った龍笛の指導者さんが「こんなものは龍笛じゃない」と激怒していました。龍笛では下の歯と歯茎が龍笛の吹口をガッチリ固定しています。ですから長時間吹き続けると下唇が変形して、吹き終わってもしばらく戻らなくなります。ところがこの笛では下唇が変形しません。「負担が少ない」と言えなくもないのですが、吹口の形状がここまで違うと「龍笛」とは言えないのではないでしょうか。
さらに指穴の中心位置を計測してみました。写真でもわかりますが「まったく同じ位置」に小さな指穴があいています。本来、指穴を小さくして「同じ音程」にするためには指穴の位置を吹口側にずらさないといけません。この笛のように位置を変えずに穴を小さくするだけでは音程が低くなってしまいます。また吹口の大きさを変えることでも音程が変わります。

従来のプラ管と同じ型を流用して吹口と指穴を小さくしただけ。価格を考えるとやむを得ないことなのかもしれません。けれども「吹き心地」だけでなく「音程」まで違う笛を「龍笛を吹きたい」「雅楽を始めたい」という人には勧めることはできません。
音程に関しては指穴の大きさを変えなくても内部を吹口に向かって削れば、おそらく違和感のない音程に調律できると思います。ですが、どういう判断から吹口を小さくしたのか、笛を作っている立場としては納得できません。
指導者について「きちんとした龍笛」を学びたい人は普通のプラ管を購入することをお勧めします。

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4月15日:クマバチの巣穴探しの旅

和歌山の竹はあぶったし、手直し中の笛は塗装したし…
次の作業まで少し間が空いたので
クマバチの巣穴を探しに行きました(現実逃避)。

大阪方面に行く途中、いつも走る雄ノ山峠から山中渓にぬける道。
いつも「巣穴がありそう」「この木もアヤシイ」とキョロキョロソワソワ。
巣穴標本はじゅうぶんすぎるほど持っているので「演奏用」の形と音色のいい巣穴が欲しい。

クマバチの花と共生関係にあって、房のような花に受粉できるのはクマバチだけです。
よく藤棚に豆のような実がさがっているけど「実がなる」ということはクマバチがいる証拠。

越冬したクマバチアケビの花が咲くころに活発に飛びはじめます。そしての花が咲くころに花粉を集めて産卵します(夏にも産卵)。産卵後に巣穴を採ると羽化するまでの世話が大変。
冬眠からさめて産卵するまでの短い期間に巣穴をさがすのが生態系に影響が少ないのです。

近所でが咲きはじめたのでスケジュール的には今日がギリギリ。
車を山道に停めると、探しまわって車まで戻るので2倍の距離を歩くことに…
そこで愛車スペーシアを山中渓駅前のわんぱく王国の有料駐車場に停めて、阪和線で紀伊駅までもどってタクシーで登山口のお寺まで走った(贅沢)。あとは駐車場の車まで歩くだけ。
(長い高枝切りバサミを持ったアヤシイおっさんを、よく乗せてくれたもんだ)

とりあえず道端に落ちている枯れ枝をチェック。
足元の枝は巣穴で折れることが多くて音が出る枝はまず見つからない。
そこで道端の木を見あげてまだクマバチがいる巣穴を探します。
巣穴のある枝は不自然に枯れているので青葉のない枝を探します。
高枝切りバサミノコギリを装着すれば3mの高さまで切り取ることが可能。

歩きはじめて2分で道端に巣穴を発見(こりゃさい先イイぞ)。でも裏返すとコゲラアリの穴がいっぱい(もちろん音は出ません)。

最初に見つけた巣穴
歩きはじめて見つけた巣穴


裏側はアナボコだらけ
裏側は穴だらけ(横長の穴はコゲラ、小さい穴はアリの穴)


クマバチは一定の間隔をあけて産卵するので巣穴に開いた穴も「指穴」のように並びます。
(わかりやすい良い標本ですね)


ちょっと歩くと頭上の枝にクマバチの巣穴が!!
急いでノコギリを装着。慎重に切り取ったら、やっぱり裏はアナボコだらけ。
すぐ近くのため池周辺でも巣穴がある枝を3本発見。
去年の台風21号で折れた枝。ボロボロで音は出なかったです。

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テーマ : 博物学・自然・生き物
ジャンル : 学問・文化・芸術

4月12日:和歌山市の竹の油抜き

今日は曇りのち晴れ。雨の心配がないので和歌山市で採ったメダケの油抜きを決行。

竹の油抜き
和歌山市のメダケを油抜き


朝からバタバタと七輪炭火を用意。使用する炭は火力の強いオガ備長炭
一節ごとにこがさないように注意しながらあぶっていきます。

クリーニングした段階で…
①細すぎる節
②太くて短い節
③反りのおおきい節
④傷のある節
⑤断面が丸くない節

を捨てたので長さはバラバラ。
1節だけの竹2節の竹(写真)、3節の竹4節の竹で束にしています。

順調に進んで昼食はカップ焼きそば+レンジでたっぷりの温野菜(春キャベツ)

3時半の時点で残り3節×2束4節×1束
こりゃぁ5時過ぎにおわるかな)」
でも炭火を片付けたら6時ちょうどじゃん()。
(いつも見通しが甘いのが守山流?)


今日あぶったメダケは来年以降の笛材料。
まだ千葉の竹が山ほど残っていてクリーニングと笛にならない節を処分して油抜きかぁ…

仕事的には四天王の一人一番弱いヤツ)をやっつけた感じ。


テーマ :
ジャンル : 学問・文化・芸術

4月7日:雅楽の稽古を見学

明石市魚住の住吉神社へ雅楽会明風会さんの稽古の見学にいきました。
神戸市長田区の駒ヶ林神社の厄除け大祭で龍笛を頑張ったN島さんに石笛をプレゼントしたり、
龍笛(プラ管)を磨いたりする「ついで」です。

天気予報は良くなかったのですが予想外にいい天気。
神戸市内の渋滞を予想して朝早く出かけたら11時前に到着(お稽古は14時から)。

数はすくないものの満開の桜の下、久々にのんびりゆったりできました。

住吉神社
明石市魚住の住吉神社


1月にうかがった時に笛を買っていただいたT木さん明風会のメンバー。
T木さんに「龍パチ(イタドリの龍笛)をさしあげますよ」と連絡したら「笛を買います」とのお返事。
(なんかプレゼントばっかなので本当にありがたいです)

明風会のお稽古は見学自由)。
指導されておられる谷口先生は一人で龍笛・篳篥・笙をマスター‼️
稽古も充実した内容で基本的な「越殿楽」の唱歌(しょうが)から難しい曲まで一通り。
なんと休憩時間には「乾杯(長渕剛)」の雅楽バージョンの譜面まで出てきてビックリ。

龍笛に慣れるには「雅楽」の曲だけ練習するのが「」かもしれませんが「雅楽」というだけで肩に力がはいってしまい2曲ほど練習したら「今日は頑張った」と思いがち?
でも洋楽を練習すると「面白い」から遊び感覚で時間をわすれて吹いてしまうもの。

頭のやわらかい先生だなぁ」と好感がもてました(守山も見習いたいデス)。

こういう教室で3年くらい頑張ったらしっかり「雅楽」が身につきそうです。

明風会稽古
名風会の稽古風景



住吉神社では毎年5月5日に境内の能舞台雅楽稚児舞の奉納があります。
大勢の参拝客の中、地元の子供たちが舞うのですが、住吉神社が地域に支えられている証し。
大人も子供も「雅楽」にふれられる素晴らしい伝統だと思います。

そうした中で「雅楽をやってみたい」という人も現れることと思いますし、名風会さんの活動の意義があるのだと思います。

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テーマ :
ジャンル : 学問・文化・芸術

4月4日:酔漢(おとこ)の本懐?

毎年恒例の和歌山城公園での花見
嫁さんの仕事帰りにJR和歌山駅で合流。市バスで和歌山城へ。
駅前の近鉄百貨店の地下惣菜売り場で中華惣菜セット餃子中華ちまき
和歌山城ちかくのコンビニで缶チューハイビーフジャーキー

いつも決まった場所にゴザを敷くけど去年の台風21号で桜が折れて何もない。
(ソメイヨシノの3割くらいはなくなっている印象)
満開の桜を見つけてゴザを敷く。


和歌山城の夜桜
夜桜でにぎわう和歌山城公園



いや飲んだ飲んだ!!

夜店の生ビール(600円)2杯…
持ち込んだ日本酒カップ酒(300ml)…
缶チューハイ(9%)350ml…

家に帰って
缶チューハイ(4%)2本…


風呂はいって目薬さすのにコタツに寝転んで………までは覚えている?
気がついたら朝の5時!?

冷たいコタツで寝ていた…



酔漢(よっぱらい)の本懐?
それから2階の冷えきった布団にもぐりこんで7時起床!!
ううう(涙)…






テーマ : 日記
ジャンル : 学問・文化・芸術

プロフィール

守山 鷲声

Author:守山 鷲声
1958年秋田市生まれ
「石笛仙人」で動画配信中
「さすらいの越天楽吹き」
最近毎朝二日酔い…

笛馬鹿歴25年!!の
「ドレミ音階」の横笛作家
1300本作りました(笑)
いい笛をたくさん作って
悲しみ多きこの世界に
美しい音色を広げたいです
今年は少しスローペース?
めざせ月に2日の固定休!!

愛読書「口語訳古事記」
「梁塵秘抄」もなんとか読破
浮世絵(復刻)収集が楽しみ

笛の起源・クマバチ飼育・
縄文遺跡・山彦など研究

苦手なもの
電話・目薬・ラベンダー

還暦すぎて体はガタガタ
毎月の薬代>酒代なのが涙

お問い合わせは下のリンク
「笛の店 谺堂」から
メールでお願いいたします

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